社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 Kousyouさんとお約束したのでなぜ女工哀史的史観が一面なのかということをお話ししたいと思います。たしかに、残酷物語がなかったわけじゃありませんよ。実際、非常にキツイ話があったのも歴史的事実だと思います。でも、それはやはり、歴史の一面なんです。 まず、学術論文ではないので、イメージの話をしたいと思います。なぜ、こういう残酷物語、とりわけ左翼史観が優勢になったかと言えば、昔はこういう話が好まれたということと、何より左翼の人は筆が立った。細井もそうですけど、プロレタリア文学というのは、近代日本文学史を語る上でも外せません。中野重治や林房雄なんかもみんなそうですね。全体的に右の人が書くのは勇ましいというか難しい。もちろん、左翼もそういう層の方が