デフレは、物価と所得が相互に関係することで、名目所得の低下と強く関係するが、名目所得の低下は、必ずしも全国で一律的に生じているわけではなく、地域ごとに、その度合いには違いがある。試みに、東北6県と全国の名目所得(マクロの雇用者報酬)の推移をみると、つぎのようになる。なお、これは県民経済計算の雇用者報酬をみたものであり、現在のところ、2008年まで推計されている。このため、グラフでは、経済危機直後までの動きを表している。 全国では、景気の回復にともない、2005年を境として所得は上昇に転じ、おおくの県は、これと同様に推移している。しかし、秋田および岩手の2県では、景気拡張期にあっても名目所得は低下しており、経済危機によって、その低下は一段と大きなものとなっている。 ただし、マクロの名目所得は、雇用者1人あたりの所得に加え、雇用者数の影響も受ける。実際、秋田では、この間、雇用者数が大きく減少し
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