「親がQアノン支持者になっていた!」とは、今や「ネットあるある」である。何がきっかけで、ネットで拳を上げ始めることになったのか、何に惹かれてよその国の激しい思想に与しているのだろうか。マライ・メントラインは看破する。そこに「陰謀論的生活の“真の旨み”」の土壌があるからだと。ドイツ人としてテレビコメンテーターも務める視線の先に見えた「新種の暗黒社会」とはなんだ。 世間を煽りまくる人たち 主としてコロナ禍と米大統領選の影響で、市民生活は世界中わりとどこでも陰謀論や陰謀論的思考、つまり大掛かりな疑心暗鬼&執着と常に接するようになってしまった。 ネットニュース的コラムでも「しばらくぶりに帰郷したら、なんと、親がQアノン支持者になっていた! アメリカ人でもないのに!」という体験談が載っていたりする。その前に話題となった「なんと、親がネトウヨ化していた!」現象と同様、日常的な精神生活に浸透してくる力が