香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で8月、逮捕(その後保釈)された民主活動家、周庭(英語名アグネス・チョウ)さん(23)。ツイッターでは「#FreeAgnes」のハッシュタグを付けて逮捕に抗議する書き込みが数多く寄せられる一方で、日本のメディアが周さんを「民主の女神」と報じたことに「違和感がある」との声が相次いだ。確かに記者ももやもやしていた。「女神」の何が問題なのか、改めて考えた。【牧野宏美/統合デジタル取材センター】 「民主の女神」報道に違和感の声 8月10日の逮捕に関する報道では、大半の新聞やテレビが周さんを「民主の女神」と表現していた。 例えば、「『民主の女神』周庭氏逮捕か」(8月10日、朝日新聞デジタルの見出し)▽「香港“民主の女神”逮捕の衝撃」(NHK「ニュース7」ホームページの番組内容紹介)。 毎日新聞はどうかと思って調べたところ、逮捕の一報や見出しにその言葉はなかったが、