都議会のドン 内田茂(77)「黒歴史」 小池百合子に「どっちが上座かわかっているのか」 七月三十一日、新たな東京都のリーダーが誕生する。激戦の続く都知事選は小池百合子氏リードと伝えられるが、誰になるにせよ、その生殺与奪の権を握るのが、都議会のドンこと内田茂自民党東京都連幹事長だ。歴代知事を屈服させてきた力の源泉はどこにあるのか。 今から十一年前の夏、当時の小泉純一郎首相が郵政解散に踏み切った直後のことである。小池百合子環境大臣は、一人の男の事務所を訪ねた。“刺客”第一号として、兵庫から東京への国替えのあいさつだった。 小池氏はその男に促され、入り口から遠い席に座った。そして、男は小池氏にこう言い放った。 「あなたは、そっちが上座と思っているかもしれんが、ここでは富士山が見えるこっちが上座なんだよ」 男の名は、内田茂都議(77)。今や自民党東京都連幹事長にして「都議会のドン」と呼