冷静な語り口でウクライナ情勢を分析し、テレビで引っ張りだこの東大先端科学技術研究センター専任講師の小泉悠(ゆう)氏(39)。3月4日に3番組をハシゴ、翌々日は「NHKスペシャル」に出演した。だが彼にはテレビでは見せない素顔が――。 大学での仕事も忙しいという 「紛れもなくロシア研究の第一人者ですよ」 こう断言するのは、小泉氏が19年、『「帝国」ロシアの地政学 「勢力圏」で読むユーラシア戦略』(東京堂出版)で受賞したサントリー学芸賞の選考委員の一人。 サントリー学芸賞受賞作 「国際関係、文化、思想に精通し、ロシア人のメンタル構造を理解した上で軍事問題を論じる。自身で『軍事オタク』と言っていますが遥かに視野が広い」(同前) 同業者も絶賛する能力は、いかにして磨かれたのか。小泉氏に電話すると「僕、ガタガタな人生を送っているので」と苦笑しながら研究の原点を語ってくれた。 「小学生の頃から軍艦少年で
『「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認』 (扶桑社新書) 佐々木 好きって相手のことが好きな状態を指しますよね。「推し」は、その人を推している自分の存在に意味があるんです。 オタクもそうじゃないですか。その人が好きというアイデンティティで、オタク同士が繋がることができる。同担(推しが同じ人)の中でマウントもとれる。「推し」にいくら使うか、「推し」のためにどこまで行けるかで競い合う。「推し」ってライバルがいることが前提なので、「恋愛」とはちょっと違うよねって。 推しの原点を辿ると、クラスのマドンナに行き着く気がします。高嶺の花のような子に憧れる経験ってあると思うんですけど、あれって自分のものにしたいというよりは、自分には近づけない存在だけど、遠くから応援だけしておきたいんじゃないですか。まさに「推し」と同じなんですよ。 それに「推し」って逃げの言葉でもあります。いわゆる「ガチ恋」だと「
異様に赤茶けた浴室、漂う石油くさい匂い、触るとピリピリしびれるようなお湯……。日本には、そんなエッジの効いた温泉が隠れている――。 日に日に寒くなってきたこの頃、お風呂で肩まで湯に浸かりたい季節がやってきた。家のお風呂やスーパー銭湯のみならず、近年のレトロブームで懐かし温泉も注目を集めている。 そんな長い年月営業している「秘湯」では、思わずぎょっとしてしまうような「月日の蓄積」が見られることがある。今回は日本各地の知られざる温泉を探訪した異色の書「侘寂温泉」シリーズ(辰巳出版)の執筆者で、写真家・文筆家の魚谷祐介氏に、全国各地にあるそんな思わず二度見してしまうような「ヤバい温泉」ベスト10を選んでもらった。
池袋や高田馬場、新大久保など在日中国人が多い地域に町中華ならぬ「ガチ中華」が食べられるお店が増えている。ガチ中華とは日本人向けにアレンジされていない、まるで中国にいるかのような気分を味わえる中国人向けの中華料理のことだ。 特に池袋ではここ数年で四川火鍋や麻辣燙(マーラータン)などのガチ中華を楽しめるお店が30店舗以上オープンしている。今年6月にはそんなガチ中華を日本人向けに紹介する書籍『攻略!東京ディープチャイナ』(産学社)も出版され、発売後すぐさま重版になるなど日本人のファンも急増中だ。 そんなガチ中華の中でも昨年からにわかに注目を集めているのが「中華フードコート」である。その名の通り、中華のお店だけからなるフードコートで、四川料理や上海料理、東北料理など中国各地のご当地料理を味わうことができる。
メーカーと専属契約を結ばない演者“企画女優”を起用した「全裸シリーズ」で爆発的なヒットを記録したセクシービデオメーカー「ソフト・オン・デマンド(通称:SOD)」。しかし、その利益を費やして制作した新作は鳴かず飛ばずの売上で、経営状態は一挙に悪化した。そんな窮状を救ったのが、現在もなお新作が制作され続ける人気シリーズ「マジックミラー号」だ。当時SODの社長だった高橋がなり氏は、どのように「マジックミラー号」のアイデアを思い付いたのだろう。 ここでは評論家の本橋信宏氏の著書『新・AV時代 全裸監督後の世界』(文春文庫)の一部を抜粋し、マジックミラー号誕生時の秘話を紹介する。(全2回の2回目/前編を読む) ◆◆◆ お笑い芸人がマジックミラーに隠れて脅かす深夜番組を見て 全裸シリーズで稼いだ9000万円をすべて吐き出して強行された「空中ファック」はソフト・オン・デマンドの企業名を津々浦々に知らしめ
今年(2018年)12月8日に可決された入管法の改正問題もあり、メディアでは外国人技能実習制度への批判の声が上がっている。「技能実習」「国際貢献」といった建前とは裏腹に、実質的には人手不足に悩む日本の中小企業に低賃金労働者を送り込む制度と化していることはご存じの通り。問題が極めて多い制度であることは言うまでもない。 私は2017年末ごろから、この技能実習生問題に関連する仕事が増えた。なかでも印象に残った取材相手が、今年の春に『Newsweek 日本版』の特集記事で取材した范博文だった(『Newsweek』の記事の表記は「範博文」)。 辞書をまるごと暗記した達人 彼は中国内陸部の江西省南昌市出身の29歳の労働者だ。学歴は高等専科学校卒(事実上の高卒)で、直近の職業はガードマンである。 范とは中国のSNS『QQ』の技能実習生コミュで知り合ったが、なぜか異常なほど日本語の読み書きができた。通常、
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