急に燃え上がった恋は、冷めるのもあっというまだった。 ここ2年ほど、中国企業、とくに大連万達(ワンダ)グループは、ハリウッドに取り憑かれ、映画館チェーンや製作会社を次々に買収してきた。だが、今年に入り、突然、その熱は冷める。昨年、ワンダが相場以上の10億ドルで買収したTVプロダクション会社ディック・クラーク・プロダクションズ(DCP)は、結局、今年3月になって買収不成立に。さらに今になって、ワンダが誇りをかけた一大プロジェクトである青島の巨大な映画撮影スタジオが、売却される方向であることがわかったのだ。 世界最大の2.5エーカー(約3,061坪)規模のものを含め、30のサウンドステージをもつ青島オリエンタル・ムービー・メトロポリスの建設計画をワンダが発表したのは、2013年のこと。ここを“東のハリウッド”にする野望を表明するレッドカーペットイベントには、ニコール・キッドマン、レオナルド・デ