人の感情や思考、身体などのあらゆる機能の発達は、 心身が完成するまでの環境や経験の影響を極めて強く受けます。 能力面だけでなく、「この世を見る目」ともいえる「世界観」についても、 安全に育った場合と、安全を脅かされる体験をした場合とでは、さまざまな面で異なります。 幼少期の家庭環境や被害体験の有無は、その人の世界観に大きな影響を及ぼします。 ネガティブな世界観を作り、重い生きづらさの原因として「基本的信頼感の欠如」が考えられます。 「基本的信頼感」は、人の心の基盤となるとても重要な感覚です。 失われると、PTSDや不安障害などの症状の原因にもなります。 そこで今回は、理不尽な被害に遭った場合や、 機能不全の家庭で育った場合に失われるとされる「基本的信頼感」に関して、 トラウマの影響をご説明したいと思います。 「基本的信頼感」とは 今回取り上げる「基本的信頼感」とは、 まさに「この世に対して