アール・ブリュットに陶芸、古美術、建築も。注目のエリア・滋賀のアートスポットをめぐる近年アール・ブリュットで熱い注目を集める滋賀県には、陶芸、古美術などさまざまなジャンルのアートが揃い踏み。アート好き、旅好きにおすすめのスポット6ヶ所を紹介する。 文=小林沙友里 撮影=二階堂直敬 滋賀へ。アートの旅に出よう 滋賀といえば、日本一大きい湖である琵琶湖、忍者の里として知られる甲賀、日本三大和牛の近江牛……だけではなく、アートエリアとしても魅力的であることをご存じだろうか。 まずはやきもの文化。粘性や耐火性に優れた土が採れ、信楽では京都や奈良に近いこともあって室町・桃山時代から文化人のあいだで茶陶が盛んに行われるようになり、たぬきの置物や新しい陶芸作品がいまも脈々とつくられ続けている。いっぽう、戦後間もない1946年には「日本の障害者福祉の父」と称される糸賀一雄らが障害のある子供たちのために近江
誰もが日本史の授業で習ったであろう「弥生式土器」。その優品が集うレアな展覧会『弥生の美』が、「兵庫陶芸美術館」(兵庫県篠山市)で3月10日からおこなわれます。 紀元前10世紀頃から紀元後3世紀頃までとされる弥生時代。その存在が明らかになったのは、明治17年(1884)に東京の向ヶ岡弥生町(現・文京区弥生)で発見された球形の土器がきっかけでした。その土器は、明治10年(1877)にエドワード・S・モースによって発見された縄文土器とは異なる特徴を持っており、発見場所の地名から「弥生式土器」と呼ばれるようになりました。そしてこの土器が用いられた時代や文化を、「弥生時代」 「弥生文化」と呼んでいます。 人面付壺形土器(重要文化財) 泉坂下遺跡(茨城県常陸大宮市)出土 弥生時代中期 常陸大宮市教育委員会 弥生式土器は、縄文土器より薄手で硬く、明るい褐色をしています。また、躍動的なデザインの縄文土器に
第2次大戦後(20世紀後半)の日本で花開いた前衛陶芸の第一人者、熊倉順吉。その彼の仕事を、現代の若手作家とともに紹介する展覧会が、3月10日より「滋賀県立陶芸の森」(甲賀市信楽町)でおこなわれます。 熊倉順吉は1920年に京都で生まれ、1957年に走泥社(前衛陶芸のパイオニア的グループ)の同人となって、新時代にふさわしい陶芸表現に取り組みました。真の伝統とは社会に根差した実験的・創造的精神であるとした彼は、音楽のジャズから多大な影響を受け、ジャズの精神を陶芸で表現するなど新しい表現を生み出しています。また彼は1959年に「滋賀県立信楽窯業試験場」の嘱託となり、信楽陶器のデザイン指導に携わりました。1960年代には火鉢の販売が低迷する中、大型ロクロの技術を生かした庭園陶器をデザインし、新しい信楽焼の発信にも尽力しています。 福岡佑梨《とをひらう》2017年 本展では熊倉順吉の前衛陶芸と、19
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