ローマ法王庁(バチカン)の歴史研究家バルバラ・フラーレさんは、キリストの遺体を包んだ亜麻布と信じられている「トリノの聖骸布(せいがいふ)」から、キリストの名前や「処刑された」と書かれた文字を発見したと発表した。20日付のイタリア紙レプブリカなどが伝えた。 同国北部トリノの大聖堂に保管されている聖骸布をめぐっては、中世以降の偽物との説もあり論争が続いている。フラーレさんは今回の発見で、本物である可能性が強まったと指摘した。 聖骸布にはやせた男性の全身像の影が写っており、文字は顔の周辺で見つかった。非常に薄かったため、コンピューターの画像処理で、くっきりと浮かび上がらせた。その結果、キリストの生きていた当時、使われていたアラム語やギリシャ語、ラテン語で、処刑が行われたことを示す文字やキリストの呼び名だった「ナザレのイエス」の文字が見つかった。(共同) トリノの聖骸布(せいがいふ) 処刑されたイ