政権交代後、閣僚として初めて沖縄を訪問した北沢俊美防衛相は26日、県内各地を足早に回った。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設問題について「県民の声をしっかりうかがいたい」と語っていた北沢氏だが、会談を重ねた相手は首長ばかり。名護市への移設に反対するグループからは「官僚の手の内で動いているだけでは」との声も漏れた。 移設先とされる名護市辺野古の海辺のテントには、04年から座り込みを続ける「ヘリ基地反対協議会」のメンバーら数人が集まった。辺野古を訪れた北沢氏が米軍キャンプ・シュワブの視察と市長らとの会談だけで立ち去ったことに、当山栄さん(69)は「民主党は『官僚支配からの脱却』と言いながら、官僚の目を通して現場を見ている」と冷ややかに語った。 ゼミの研究活動で座り込みテントの見学にきていた一橋大学4年の女子学生(21)も「様々な意見を聞くため防衛相はここにも来ても良かったのでは。政府が反対