2003~22年に虐待で死亡した生後0日の赤ん坊は176人に上り、全て医療機関外での出産で、父親となる男性の年齢が判明したのは43人にとどまった。女性の妊娠に男性は深く関わるが、出産後に死亡した赤ん坊の父親は「不透明な存在」になっている。 孤立出産した女性が、産んだ子の死体遺棄罪などに問われる事件は後を絶ちません。妊娠には男性も深く関わります。産む側の性の女性にだけ、負担や責任が偏る現状を連載で考えます。以下のラインアップでお届けします。 ・妊娠を知り姿消した男性Aの今 ・同居中の出産に気付かなかった男性B ・「出産≠母」の選択肢 ・タブー視から脱却、「適切な」性教育を 「父親への相談や適切な支援なく死亡」 こども家庭庁の統計によると、生後0日で死亡した赤ん坊176人のうち、遺体が遺棄されたのは161人で、遺棄場所は母親の自宅が79人、自宅外が82人だった。 「その他」や「不明」を除くと、