取材・文/沢木文 「女の友情はハムより薄い」などと言われている。恋愛すれば恋人を、結婚すれば夫を、出産すれば我が子を優先し、友人は二の次、三の次になることが多々あるからだろう。それに、結婚、出産、専業主婦、独身、キャリアなど環境によって価値観も変わる。ここでは、感覚がズレているのに、友人関係を維持しようとした人の話を紹介していく。 朋絵さん(仮名・62歳)は、2年前に10歳年上の夫を亡くす。夫の死後、友達をつくる活動を行い、半年前に女友達・恵麻さん(56歳)と知り合う。2人の共通の趣味は、手作りアクセサリー作り。子供もおらず独り身同士、話しは合っていたが、朋絵さんの心の中には恋愛にも似た感情が芽生え始める。 【これまでの経緯は前編で】 仕事と私との約束、どっちが大切なのか 恵麻さんは職業柄、話も聞き上手で話題も豊富。ファッションやカルチャーに詳しく、話していると刺激が多いという。 「一緒に