生涯無子率の上昇に関連し、日経新聞が2月に実施した読者アンケートでは、子供を持たない人が「何のために生きているのかわからなくなる」と悩みを吐露する回答が複数あった。少子化問題が叫ばれる中で、どこか居心地の悪さを感じている人もいる。生命哲学を研究する早稲田大学の森岡正博教授と、その根っこについて考えた。――生きる意味をどう考えたらよいのでしょうか。「人類は古代から世界中でそれを考えてきた。最近
生涯無子率の上昇に関連し、日経新聞が2月に実施した読者アンケートでは、子供を持たない人が「何のために生きているのかわからなくなる」と悩みを吐露する回答が複数あった。少子化問題が叫ばれる中で、どこか居心地の悪さを感じている人もいる。生命哲学を研究する早稲田大学の森岡正博教授と、その根っこについて考えた。――生きる意味をどう考えたらよいのでしょうか。「人類は古代から世界中でそれを考えてきた。最近
原山 優子 (はらやま ゆうこ) 理事 1951年東京都生まれ。スイス・ジュネーブ大学教育学博士課程および経済学博士課程修了。教育学博士、経済学博士。ジュネーブ大学経済学部助教授、東北大学大学院工学研究科教授、経済協力開発機構科学技術産業局次長を経て、2013年総合科学技術・イノベーション会議常勤議員。2011年レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ受章。2020年より現職。 大陸をまたぐ引っ越しを経て残った本たち 14歳で単身フランスに渡り、パリ郊外のサンピエール学園で3年間学んだ。帰国して暁星学園国際部日仏科に転入し、卒業後はフランスのブザンソン大学数学科へ進学。「大学卒業後も大陸をまたいで何度も引っ越しました。増えていく本を全て持っては行けないので、欲しい人がいれば譲り、処分せざるを得なかったものも。今、手元に残っているのは、どうしても手放せなかった本たちです」 その一冊が、ミシェル・ク
僕はいま、40代最後の数日を過ごしていて、このエントリが公開されているときには(急病や事故などで世を去っていなければ)50歳を迎えているはずです。 僕の両親はともに50代で人生を終えているので、ああ、もうここまで来てしまったか、終活とかも考えなければならないのかな、という感慨とともに、こんな悟りには程遠い年齢、成熟度で命が尽きるとき、両親はどう考えていたのだろう、納得できなかったんじゃないか、と想像もするのです。 命というのは、本人が納得するしないにかかわらず、終わるときには終わる。 最近、周囲の人の若くしての思いがけない訃報が続いて、僕自身混乱もしているのだけれど、その一方で、「まだ自分の番ではなかった」ことに、少し安堵もしてきました。 それでも、いつかは順番がまわって来る。 今の世の中の全体像としては、50代くらいは、まだ「現役世代」であり、そこまで老け込むことはないのかもしれませんが
「体育会系は就職に強い」――誰でも一度は聞いたことがある俗説だろう。今現在、これはどの程度妥当な話なのか? 『就職と体育会系神話 大学・スポーツ・企業の社会学』(青弓社)を著した束原文郎・京都先端科学大学健康医療学部准教授に、体育会系神話の実像と変遷、そして現在の体育会系をめぐる中高大学の問題点について訊いた。 「高偏差値帯」かつ「体育会系」は今も就職に強い ――「体育会系は就職に強い」は今もそう言えるのでしょうか。 束原 部分的には今もそう言えると考えられます。全大学卒業生のうち、東証一部上場企業に行く学生の割合は約2割ですが、一部上場企業に行く学生全体のうち、高偏差値帯の体育会系学生はデータ上、そうでない学生よりも割合が高くなっています。 厳密に高偏差値帯の体育会系と非体育会系を比較したわけではないのですが、「高偏差地帯」大学で、かつ男性ではチームスポーツ、女性ではスキー、スケート、ゴ
ほむほむ@アレルギー専門医 @ped_allergy 堀向健太/MD/PhD(医学)/大学講師/アレルギー学会指導医/小児科学会指導医/ Yahoo!/Voicy /Newspicks/医療プレミア/note/ #小児のギモンとエビデンス / #子どものアトピー性皮膚炎のケア/ #ほむほむ先生の小児アレルギー教室 / アイコンは青鹿ユウさん/個別の医学関連の質問🙅 lit.link/pediatricaller… リンク メディカルノート 堀向 健太 先生(東京都の小児科医)のプロフィール:東京慈恵会医科大学葛飾医療センター メディカルノートは、医師・病院と患者をつなぐ医療検索サイトです。「病気を調べる」「病院を探す」「医師と出会う」。医療を必要とする様々なシーンで、それぞれの課題を解決し、患者さんが医療に迷わない世界の実現を目指します。各疾患の専門家が「エビデンス」と「専門家の臨床に
「能力主義」は悪なのか? サンデルの考えを「日本に輸入する」ときの注意点 日米の違いを考慮したほうがいい 2010年に「ハーバード白熱教室」で日本でも一世を風靡した、政治哲学者のマイケル・サンデル。彼の新刊『実力も運のうち:能力主義は正義か?』は、日本でもベストセラーとなっている。 最近では日本でも格差社会が問題視されるようになり、「能力主義」や「行き過ぎた競争」に対して批判的な意見は、知識人に限らず市井の人々の多くにも共有されるようになった。SNSなどの投稿を観察しても、多くの人たちは日本の論壇でなされているような「格差社会批判」や「ネオリベラリズム批判」をサンデルにも期待しているようだ。 しかし、『実力も運のうち』をよく読んでみると、サンデルが展開している議論はわたしたちが「能力主義批判」という言葉からイメージするものとはややズレているようだ。端的に言えば、サンデルが行っている能力主義
全員50代のバンド・カーリングシトーンズを結成した寺岡呼人さんが、ワクワクする気持ちを持ち続ける理由 公開日 | 2021/05/21 更新日 | 2021/05/21 ミュージシャンとして、プロデューサーとして第一線を走り続ける寺岡呼人さん。 ゆずを筆頭に手掛けたアーティストは数多く、また、主催するライブイベント「Golden Circle」では自身を中心とした3世代が集うイベントとして、松任谷由実さん、小田和正さん、さだまさしさんなど幅広い方々と交流を深めてきました。 2018年には、奥田民生さん、斉藤和義さん、浜崎貴司さん、YO-KINGさん、トータス松本さんと同世代のミュージシャンが集まったスーパーバンド、カーリングシトーンズを結成。2020年のコロナ禍でもテレワークのスタイルで制作した新曲「オイ!」と「ドゥー・ザ・イエローモンキー」を配信リリースするなど、精力的に活動を繰り広げて
鳥取大学医学部附属病院救命救急センター教授の上田敬博(うえだ・たかひろ)が、2年前、あの患者と接した4ヶ月を語る 「どうせ死刑になる」――。全身の9割以上に深刻な火傷を負った男は、自らの命を救った主治医にそう言い放った。36人もの尊い命を奪った、京都アニメーション放火殺人事件の容疑者である。その困難な治療を担った上田敬博(うえだ・たかひろ)は、彼とどう向き合い、何を変えようとしたのか? 【画像】事件後の京都アニメーション第1スタジオ * * * ■「もし来るとすれば"奴"かな」 上田敬博がその事件を知ったのは、2019年7月18日昼のことだった。京都市伏見区の京都アニメーション第1スタジオに侵入した男が、バケツ2杯のガソリンを撒(ま)いて火を点(つ)けたという。 当時、上田は大阪府大阪狭山市にある近畿大学病院の救命救急センターに勤務していた。京都医療センターの旧知の医師から、近大では何人受
何千年もの歳月を経て残った言葉 人間関係に関する悩みは根深いものがあります。それを裏付けるように、ブッダの言葉にも他者との交わりに関する言葉がいくつも残っています。 今日残っているブッダの言葉はブッダ自身が書き残したものではありません。ブッダの死後、弟子たちが集まって文字に起こしたものです。 これが「お経」です。 漢文に訳されたお経には「如是我聞にょぜがもん」という定型句で始まるものがありますが、これは「私は(ブッダから)こう聞いた」という意味です。弟子たちが、師との大切な思い出を丁寧に記録している姿が想像できますね。 もちろん、当時はボイスレコーダーなんてありませんから、頼れるのは弟子一人ひとりの記憶だけ。そのため、記録する作業も細心の注意を払って行われたのではないでしょうか。 残念ながら、長い時間の経過の中で消失してしまった言葉や、胸の奥にそっとしまわれたエピソードもあったはずです。
阪神・淡路大震災の教訓が活きた ――3.11から、今年でちょうど10年が経ちます。今から振り返ると、過去の様々な災害と比べて、東日本大震災ではすぐ10万人態勢を整えるなど、自衛隊の初動がかなり早かった印象があります。それができた理由は、何だったとお考えですか。 折木 自衛隊はこれまで災害派遣を何度もおこなってきましたが、平成7年(1995年)の阪神・淡路大震災のときには、災害派遣要請が遅かったとか、自衛隊の出動が遅かったとか、そういう話もありました。それを機に、災害が起きたらすぐに出るという、即応体制の訓練をやって、自治体との連携もとれるようになってきました。そうした改善が活きたという面はあると思います。 また、東日本大震災のときは震災そのものが大きかったので、「これは自衛隊が出なきゃいけない」というのは、組織としても、それから各部隊としても、直感的に感じたわけです。だから、そういう面でも
浄土真宗の僧侶です。初めて書き込みます。 不慣れなため、先ほど書いた文章がすべて消えてしまい心折れかけましたが、やはり大事なことなので、増田さんに伝わればと願って改めて書き直します。 お祖父様のことをお悔やみ申し上げるとともに、今回このような形で、増田さんやお母様が悲しまれる結果になってしまったこと、痛惜に堪えません。 結論から言わせていただくと、リモート葬儀それ自体に否はありません。そんなもので台無しになるのが仏の教えならば、仏法は2500年も受け継がれたりなどしません。 私から言わせれば、死者を軽んじ、葬儀を台無しにしているのは、ご親族の方だと思います。 葬儀とは「弔(とむら)い」であります。弔いとは元来、「訪(とぶら)い」という字を用いました。これは遠近様々な場所から死者の元へと人々が訪れる様子を意味していますが、決してそれだけではありません。 死者に出会うということは、まだ生きてい
「困ってる人は助けない方がいい。 困ってる人は困ってる方が良いからその状態を解決しないし、助けると自力で困難を抜け出す力が付かない」みたいな雑なツイートが流れてきた Twitterのフォロワーがファボってたから目についた。Twitterで言うとフォロワーを煽ってると思われそうで嫌だからこっちに書くが、 日本人ってこういう単純なモデルに当てはめて現実の複雑さから逃げる怠惰な言説が大好きだよねと思った 貧乏人の経済学という本がある。発展途上国への経済援助についての著者の成果をまとめた本で、 著者のバナジー&デュフロはまさに発展途上国援助への功績を称えられてノーベル賞を受賞した 著者のアプローチは極めて実証的かつ定量的なもので、これまで途上国援助の方面で言われていた二つの理論、 援助は貧乏人を怠け者にしてしまうから少なくした方が良いという言説と、 片や、貧乏人が貧乏から抜け出せないのはまさに援助
「20代の頃は、“魂売ったな”とも言われました」 「やりがいとか、何難しいこと言ってんだよ!」西川貴教にキャリアを相談したら最強に励まされた このページには広告が含まれています 新R25が掲載するサービスや商品の一部には、アフィリエイトプログラムを利用した商品の紹介が含まれます。本記事を経由し、サービスや商品の登録・購入などをすると、サービスや商品の提供元の企業様より報酬を受け取る場合がございます。ただし、新R25が提供する情報については、読者の利益を第一として新R25が独自に決定しており、企業様からの報酬の有無がランキングや商品の評価に関して影響を及ぼすことはございません。 将来のキャリアのこと、どこまで考えてますか? 「なりたい未来から逆算して、キャリアを考えよう」。そんな言葉も耳にしたりしながら、僕たちはそれなりに将来のことも考えつつ、会社を選んだり仕事をしたりしてますよね。 しかし
50代を迎えたSUGIZOさんが今思うこと―社会への貢献、死生観 #エンタメ#死を見つめる 公開日 | 2020/07/29 更新日 | 2021/09/28 2019年に結成30周年を迎えたLUNA SEA、そしてX JAPANのギタリスト&ヴァイオリニストとして、さらにはソロミュージシャンとしても世界的な活躍を続けるSUGIZOさん。音楽活動のみならず、難民支援や被災地でのボランティアといった社会貢献活動にも、長きにわたって積極的に取り組んでいます。 新型コロナウイルスの感染拡大を受けてイベントの中止や延期が相次ぎ、外出自粛の日々が続いた今年3月から5月にかけて、LUNA SEAとしては「ファンに勇気を送りたい」と急遽リモート制作の新曲『Make a vow』を発表、オンライン・チャリティーフェス『MUSIC AID FEST. ~FOR POST PANDEMIC~』を主催するなど、
最新アルバム『9999』は、2019年の「第61回輝く!日本レコード大賞」最優秀アルバム賞を受賞。新曲『DANDAN』は「どんな夢も叶えるバンドができたよ」と歌う。そんなに素晴らしいバンドとは?「盟友」との出会いとは?4人に聞いた。
GLAYを25年率いたリーダー論がここに。 「“全部自分の責任です”っていうリーダーを、俺は信用しない」TAKUROが語るリーダーの哲学 日本を代表するロックバンド・GLAY。 今年でデビュー25周年を迎え、10月2日には15枚目のアルバム『NO DEMOCRACY』のリリースを控えています。 そんなモンスターバンドを率いてきたギタリスト・TAKUROさんは、2005年に設立した事務所「loversoul」の代表取締役であり、その後自主レーベル「loversoul music & associates」、現「LSG」も立ち上げています。 今回新R25では、常にリーダーという立場でバンドや会社を牽引してきたTAKUROさんに、「リーダーとは何か?」というテーマで取材を行いました。 TAKUROさんの考える「カリスマとは?」「責任の取り方とは?」「20代ですべきこととは?」。深いお話をたくさん
平成30年度東京大学卒業式 総長告辞 本日ここに学士の学位を取得し、卒業式を迎えられた10学部、3,017名の卒業生のみなさんに、東京大学の教職員を代表して心からお祝いを申し上げます。また、この日にいたるまで、長い年月、みなさんの成長を支えてこられたご家族の皆様方のご苦労に対し、敬意と感謝の意を表します。本学が送り出した卒業生は、みなさんを含め合計286,106名となりました。1989年1月に始まった平成という時代が今、幕を閉じようとしています。みなさんは平成最後の卒業生として、本学を巣立つことになります。 今からちょうど4年前の2015年4月、私は東京大学総長として初めての入学式に臨みました。みなさんの多くも新入生として、同じ式に出席されていたと思います。その席で私がみなさんに伝えたメッセージの中に、「多様性を活力とした協働」という言葉がありました。覚えているでしょうか。 それから僅か4
いずれ訪れる「親の死」に、どう向き合うか。 母を亡くしてから思う、介護や看取りのこと #遠距離の親にできること#親の介護の準備#後悔しないためにすること#終末期・看取り 公開日 | 2019/03/06 更新日 | 2021/08/08 kobeni(id:kobeni_08) 私は2013年に、母をがんで亡くしている。闘病中、だんだんと弱っていった母は、最期の数カ月間は介護が必要になった。しかし私は当時妊婦で、父が一人で介護するというのも無理があったため、自宅で介護をした期間は短かった。なので、私は介護については書けることが少ない。ただ「親を看取る」ということについては、他の同世代より少し早く経験をしてしまった。 私にとって、初めて体験する「親しい人の死」が、母だった。祖父や祖母は遠くの田舎にいて、あまり親しいとは言い難い存在だったからだ。私は一人っ子で、当時は父と母との三人家族。両親が
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