<「有能な最高司令官」と肥大したエゴで独り善がりの作戦を強行し、ロシア軍は誤算を重ねる一方、「量より質」のウクライナ軍は自信を深めつつある。勝負は「来年」の春か> まさか、まさかの展開である。2月24日の開戦から半年が過ぎたというのに、まだウクライナ戦争は続いている。侵攻を決断したロシア大統領ウラジーミル・プーチン自身を含め、ほとんど誰も予想できなかった事態だ。 しかしウクライナは大国ロシアの軍勢を相手に、なんとか持ちこたえている。西側からはそこそこの武器供与がある程度で、各国政治家の口先支援はあっても援軍は来ていないのに、だ。 祖国の存亡が懸かっているから、ウクライナ兵の士気は高い。対するロシア兵にはまともな現地指揮官がいないし、支給される武器は劣悪で、補給も当てにならない。 そもそも最高司令官のプーチンが兵士たちの足を引っ張っている。プーチンは情勢を読み誤り、ウクライナ政府を転覆できる