新文化通信社が3月1日に伝えたところによると、角川グループがアマゾンとKindle向け電子書籍の配信契約を締結した。1年余りの交渉の結果だが、大手出版社で契約したのは同グループが初めて。アマゾンが今春にも日本で発売するKindle上で、グループ傘下の出版社が提供する電子コンテンツを販売する。もちろん詳細は明らかにされないが、価格決定はアマゾンに委ねることで合意したとされる。これは非常に大きな意味を持つ。日本の出版流通がついに「市場化」に向けて動き出した。 出版における本格競争時代の幕開け 角川ホールディングス傘下のグループは、角川書店、アスキーメディアワークス、エンターブレイン、角川学芸出版、富士見書房、メディアファクトリーなどを含む。ライトノベル市場では国内最大手。ゲームソフトも手掛けており、もともと大手出版グループの中ではメディアビジネス志向が鮮明で、デジタルと親和性が強い。古くは「メ