東京に住むA子さん(40代)は、最近実家の母親から「田舎のお墓が壊れかけているという連絡があって、直してもらった」という連絡を受けました。A子さんの実家は大阪市近郊のベッドタウンにありますが、お墓は実家から車で3時間以上かかる田舎にあり、滅多にお墓参りにも行きません。お墓は遠い親戚が見てくれていますが、年々親戚づきあいも減っており、このままでいいのかと不安に思っています。 こうした悩みはA子さんばかりに限りません。今、お墓を持てない、維持できないなど、お墓の問題に直面する人が増えているのだといいます。 継承者問題や経済事情から葬送やお墓のあり方が多様化 「お墓は守る人がいないと継続的に持てない。結局は継承者問題が一番です」と話してくれたのは、全国石製品協同組合(以下、全石協)で事務局長を務める筒井哲郎氏です。 高齢になるにしたがってお墓の管理が難しくなってきた人や、地方から大都市圏に出てき