2010年代ヒット漫画に見られる饒舌と沈黙。だから炭治郎は感情や思考をはっきり語り続ける｜文化｜中央公論.jp

2010年代ヒット漫画の台詞回しには、意識の流れを見せる「饒舌」と、言葉の不在が際立つ「沈黙」という2つの特徴が見られるという。一体どういうことなのか、具体的な作品を交えながら論じる。 （『中央公論』2021年10月号より抜粋） 『鬼滅の刃』とヒカキン 2010年代の漫画にはどんな特徴があるだろうか。すべてを読み通すことができないほど多数出版されていることを思えば、一概に語れるものではない。だが、目立った傾向を取り出すことは可能だ。ここでは、台詞回しに注目することにしたい。 ここ数年で最も話題になった作品の一つである吾峠呼世晴（ごとうげこよはる）の『鬼滅の刃』（2016ー20／発表年〔以下、同〕）には、登場人物が、自身の状態や考え、感覚などそのまま語り伝えるという特徴がある。一例を挙げよう。「視界が狭まる 目が見えづらいぞ 呼吸を･･･乱発しすぎたせいか？ 耳鳴りが酷い 体中に激痛が走って

[Yoshitada]

炭治郎の内話はYouTuber的というよりハードボイルドの一人称内話文体で、新しくはないが、それがなぜ今受け入れられているのかは、考察のしがいはあるだろう。

[susahadeth52623]

近年とかでなく漫画は元々台詞で全部喋って状況も感情も説明してくれる作品が多かったと思うよ。それで忠実に実写化とかすると「なんでも台詞で喋りすぎ」とか批判されちゃうんだ。

[aramaaaa]

どうも最近の漫画（というかアニメ）の、内心を全て言葉で語る独り言スタイルは、ラノベの作法をそのままアニメ化した影響が、今度は漫画に逆流してるんじゃないかと思うんだが。

[myogab]

脱ゆとりで自宅学習に向かわされた世代として、それを成立させるための自己暗示気質が共振してる感あるな。そういや、ツメコミ教育時代の後も古舘節のような実況が共感を集めてたな。

[anmin7]

JOJOだってそーだろ

[bigburn]

感情や思考どころかテーマさえ言葉に出してしゃべるという文脈で『CASSHERN』が言及されないのは納得いかない

[yarumato]

“『鬼滅』主人公は心内台詞で意識の流れを読者に包み隠さずに見せる「実況的な語り」。YouTube配信者の口調。ウェブ小説もSNS漫画も。別の解釈や感想を生起させない（＝誰でも理解）が重要。一方、沈黙的な語り”