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感情の普遍性と合理性(読書メモ:『一冊でわかる 感情』) - 道徳的動物日記
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感情 (〈1冊でわかる〉シリーズ) 作者:ディラン エヴァンズ 岩波書店 Amazon 『福祉国家』、『ポピュリ... 感情 (〈1冊でわかる〉シリーズ) 作者:ディラン エヴァンズ 岩波書店 Amazon 『福祉国家』、『ポピュリズム』、『法哲学』、『マルクス』、『古代哲学』、『懐疑論』などに続いてVery Short Introduction シリーズの邦訳書を紹介するシリーズ。 当たり外れも大きいVery Short Introduction シリーズだが、本書は役者解説が充実しているのも含めて、かなり「当たり」の部類。原著は2000年と古いが、(一部の議論を除けば)現代でも通じる内容であると思われる。 本書の特徴のひとつは、進化心理学の観点に基づいて感情の「普遍性」が強調されていること*1。第一章の章名は「普遍言語」であり、ポール・エクマンによる基本情動理論や表情の研究などを紹介しながら、「どんな感情があってどんな感情がないかは文化によって異なる」とする文化人類学的な「情動の文化理論」を否定する議論