旧満州引き揚げ なぜ中国人画家は「加害者」を描いたのか | 毎日新聞

日本が戦前、現在の中国東北部に樹立した「満州国」には約27万人の開拓団員が送り込まれ、敗戦による引き揚げは悲惨を極めた。中国侵略の始まりである満州事変から18日で90年。中国人画家が命からがら日本を目指す人々を描いた縦3メートル、横20メートルの大作「一九四六」が今秋、高知市で展示される。企画を進めたのは、自身も引き揚げを体験した91歳の女性。「この絵の中に私もいた。自分がどこかに描かれていないか探した。被害者である中国の画家がなぜこの絵を描いたのか」と問いかける。 「一九四六」の作者は、魯迅美術学院（遼寧省瀋陽市）の王希奇（ワン・シーチー）教授（61）。日本への引き揚げ拠点となった同省・葫蘆島（ころとう）の岸壁で、やつれきった人々が最低限の荷物を持ち、黙々と歩く姿が描かれる。灰褐色の暗い色調だが、遺骨が入ったつぼを抱えた少年はこちら側をしっかりと見つめる。

[moandsa]

戦争で傷ついたならば日本国民も被害者でもあるって考えを、被害者側である中国人に見せられると狼狽える。ありがたいのに憎まれるよりも居心地が悪い。あとに出てくる取り残された裸の子供の絵が怖かった。

[mohri]

ある意味で「戦争画RETURNS」っぽさある……。この作家のひとのほかの作品も見てみたい

[kaos2009]

[高知展開催の原動力は、16歳で旧満州から引き揚げた崎山ひろみさん（91）＝高知市＝の熱意だった。

[kechack]

日本敗戦後、難民状態で冬を越した残留日本人が葫蘆島に集められ、帰還事業で約105万人が故国へ送られた。王さんは祖父から話を聞き、着の身着のままの子どもたちが写った当時の写真に衝撃を受けて作品制作を決意。