日系人強制収容80年：アメリカンドリームと「逆行」 収容所で生まれた米国人の危機感 | 毎日新聞

「日系人強制収容所の歴史を米国で語り継がなければならない」と話す日系米国人の古本武司さん＝米ニュージャージー州フォートリーで2021年10月22日午後4時8分、鈴木一生撮影 日本と米国が戦火を交えた太平洋戦争中、米国の日系人は「敵性外国人」とみなされ、約12万5000人が収容所に送られた。強制収容の根拠となった大統領令9066号にルーズベルト大統領（当時）が署名してから2月19日で80年。新型コロナウイルス禍でアジア系住民に対する差別が再燃する中、米国政府による人権侵害を受けた日系人たちは、その「傷」をどう語り継ごうとしているのか。 「日系人強制収容所は米国で最も暗い歴史の一つだ」。2021年11月、ニューヨーク市立大であった歴史のオンライン授業。ゲストスピーカーとして参加した日系米国人の古本武司さん（77）は、自身の家族の苦難の歴史を1時間にわたって学生らに説明した。そして言葉に力を込め