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論点:性犯罪歴の照会制度 | 毎日新聞
子どもと接する仕事に就く人の性犯罪歴を照会できるシステム「日本版DBS」が導入されようとしている。政... 子どもと接する仕事に就く人の性犯罪歴を照会できるシステム「日本版DBS」が導入されようとしている。政府が関連法案を国会に提出した。犯歴のある人を子どもから遠ざけることが狙いだが、更生を図る刑事政策との整合性や「排除の論理」への懸念など課題が残る。一方、賛成派からは対象の拡大を求める声が上がる。 導入、更生を阻む恐れ 園田寿 甲南大名誉教授 子どもに対する性犯罪は凄惨(せいさん)で、許すことができない。ただ、日本版DBSの導入は、更生を促す刑事政策の観点からみると非常に危うさを抱えている。エビデンスに基づく議論ではなく、感情的な議論が先行し、制度の導入を決めようとしているのではないか。 性犯罪は、再犯のリスクが高いという誤解が世の中にある。だが、出所した受刑者のうち、一定期間内に再入所する者の割合を示す「再入率」をみると、性犯罪は2年以内の再入率が2020年出所者で5・0%と、出所者全体の1