ミニ論点：イスラエルのイラン報復 日本エネルギー経済研究所中東研究センター副センター長・坂梨祥／防衛大名誉教授・立山良司 | 毎日新聞

イランで19日、イスラエルの報復によるとみられる爆発が起きた。パレスチナ自治区ガザ地区でも戦闘が続く中、中東情勢はどうなるのか。専門家2人に聞いた。 イラン、武装勢力支援は継続か 坂梨祥・日本エネルギー経済研究所中東研究センター副センター長 イスラエルによる攻撃を受けたイランの反応は現時点で抑制的だと考える。体制に近いイランメディアは、中部イスファハンの町が既に日常に戻っており、市民生活は極めて静かだと報じている。イランとしては大きな問題ではなかったとアピールする狙いがあるのだろう。 攻撃を受けたイスファハンは核関連施設や軍需工場などが集まり、過去にもイスラエルが関与したとされる攻撃を受けたことがある。今回、核施設は被害を受けておらず、どの程度の攻撃であればイランの強い反発を受けずに済むか、イスラエル側の計算もあったのだろう。イランもこれ以上、大事にはしたくないという姿勢がうかがえる。