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リアル北斗の拳? 鉄道略奪で見えた南アフリカの素顔 前編 | アフリカン・ライフ | 平野光芳 | 毎日新聞「政治プレミア」
架線がなくなったアングラース駅。地元の若者たちがホームで談笑していた=南アフリカ・ヨハネスブルク... 架線がなくなったアングラース駅。地元の若者たちがホームで談笑していた=南アフリカ・ヨハネスブルクで2020年10月26日、平野光芳撮影 日本で見慣れているはずの鉄道の風景なのに、どこか違和感があった。例えて言うなら、「間違い探し」をしているような感覚と言えばいいだろうか。それもそのはず、ここは世界で最も厳しいと言われるロックダウン(都市封鎖)を経た南アフリカ・ヨハネスブルクの「略奪現場」なのだから。 私がその現場に立ったのは、10月26日のことだった。視界のかなたまで続く電柱とはりには、どこまで行っても電線が架かっていない。足元を見ると雑草が枕木の間から生え、ひざ丈ほどまで伸びている。半年以上も電車が走っていないのだから無理はない。雑草は日本で見かけたことがないケシの一種で、黄色いかれんな花が妙にいとおしく思えた。「ここまでとは」。その荒れた光景に私は目を疑うしかなかった。そして、自分が赴
2020/11/24 リンク