藤子・F・不二雄「ノスタル爺」を読み解く

藤子・F・不二雄の「ノスタル爺」という作品がある。 1974年に、藤子不二雄Aとのコンビを解消する前の藤子不二雄名義で発表された28ページのSF短編で、ネット上では「抱けえっ！！抱けっ！！抱けーっ！！抱けーっ！！」のコマだけが妙に有名な作品だ。 ドラえもん公式サイトで2021年2月13日までの期間限定で無料配信されている。 【きれいなジャイアン登場！】 本日2/9（火）配信開始！「きこりの泉」（ドラえもん）をはじめ「見た！パー子の正体」（パーマン）「ノスタル爺」（SF短編）の３作品を無料公開！ おうち時間の気分転換に、藤子・F・不二雄作品をゆっくり楽しんでね♪https://t.co/59n1A7WRHd pic.twitter.com/X3gqCQj5k4 — 【ドラえもん公式】ドラえもんチャンネル (@doraemonChannel) February 9, 2021 現在入手可能な短

[razik]

ページ構成で巧妙に濁されているけど、ラストの穏やかな表情から時間が経つにつれ心が壊れていき例のコマに至るという、絶望を感じさせない構成になっているのがあまりにも無情だと思いました。

[triggerhappysundaymorning]

そうはなるまい.太吉は「ぜひとも土蔵に」と望んで捕らわれており,その直前の「予感」は「自分こそが未来から来た気ぶりの爺だった」と気付くことだった.太吉は自ら郷愁に捕らわれる事を選択したのである.

[gabill]

「里子が死んで間もなくだったよ。後を追うようにな」と発言した時の叔父の表情が柔らかい。里子が気ぶりの爺さんを拒絶して避けていたら美談風には語らなかったはずなので、二人の関係は割と良かったんだと思う。

[tonkas]

あーその発想はなかった、けどそうであってほしいと思える推察。

[kjin]

最後の満足げな表情から郷愁に浸ったままあの叫びに繋がってもおかしくないと思う。あれは魂の叫びではあっても醜態ではない派。相手と交わらない結末が肝と思う“涙を流しながら届かない願いを叫び続ける醜態だ。”

[sugawara1991]

何も為さずノスタルジーに殉ずる覚悟のはずが、いつしかそれを忘れ(未施錠の隙を突いた徘徊と「抱けーっ」)たように見えつつ、それこそが最期まで「ノスタル爺」で居るがためのエゴのトリガーだったと読む

[wosamu]

そういう風に読めるようには描かれていないとは思う。しかし終戦後に若い太吉をジャングルから連れ戻せば良いんでは・・・とか野暮なことを思う。

[brendon]

中年になって学生の頃は良かったなと思う時に土蔵の中にいるんですよ。ずっと土蔵の中にいたら狂っちゃうんですよ。ノスタルジー良くない。

[akasakax]

「抱けー」ってせめて子どもでもいればと聞いて里子を妊娠させろって意味じゃないのかな ＞生きて帰れるとは思えないから結婚するべきではなかったと里子を拒む太吉自身に投げかけた言葉だ。

[hilda_i]

深読みのし過ぎと私は思うけど。ラストシーンに持って来られた幼少時代が、太吉の人生のハイライトで、それ以上のことは彼の人生に起こらなかったのではないかと思う。（土蔵の爺様と里子の交流はない）

[zunchan3]

“一族に精神障害者がいることを恥とし、病院ではなく自宅や離れに監禁する「私宅監置」は、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律が施行される1950年までは合法” 今も強制なので実質同じだよね( ﾉД`)ｼｸｼｸ…

[Ayrtonism]

そんな結末があればいいな、特にそれを窺わせる伏線はないけど。って思ってたら、id:gabillさんの指摘にハッとなった。そもそも里子と爺に接点がなかったら「後を追うように」って言わないよな。

[taka-p]

面白い。

[chuntanqui]

ループ…？ まあループもの流行以降の当世風の解釈としては面白いのかもしれない / 現代の太吉が終始無表情なのがとても良くて、読み手が色々な感情を与える余地がある

[tennooto]

作品としての結末がどうであるかは、最後にどんな場面を選んだかで判断したい。

[a-kuma3]

「お化けがでたらおれが守ってやるからよ」で、歴史が書き変わっている、ということではないの。前の「太吉」には、それが言えなかった

[junnishikaw]

この頃のマンガのバッドエンドって色々辛いの多かったのでこの人のラストの推察が優しくて良い。

[tohokuaiki]

13日の10時までだったのか…

[nakakzs]

なるほどそういう解釈もあるのか。自分はもう、たとえ30年暮らしてきて想い人も知人もいない世の中で新しく生きることも出来ないので、せめて思い出の世界で「緩やかな自殺」をしたと思ったけど。

[kazoo_oo]

ラスト、自分もそうであってほしいが、ならなかっただろうなという思いが強い。

[ancock]

「抱けば済む事か？」と思うので太吉が「抱けー！」と叫ぶ姿が非常に浅はかに見える。

[yogasa]

二人が打ち解けられたなら，心に残るような漫画にはなってないだろうな

[takilog]

何が読み解いてるのかまったく分からないな

[enemyoffreedom]

天才ゆえかさらっと描いてるが時系列は多重的でけっこう複雑よね / F氏は作中人物に対してそこまで優しくなさそうだが、あえて描かないことで幸せな時間があった可能性を想像する余地は残っているか

[six13]

タイムリープの有無はさておき、時系列が行ったり来たりしてラストシーンはみんな健在な時点、ていうの好き。「パルプ・フィクション」とか「闇金ウシジマくん」でもあった。

[Katharine_15]

「抱け」は最初にそのシーンを読んだときはただの変なお爺さん、読み終わった後には実は切実で悲痛な叫びだった、ということがわかるという話かと。

[brightsoda]

>bml まさか。でえだらがしの演出とか見ても最初から最後まで綿密に組んであるだろ

[cl-gaku]

そうはいくまいて

[kamm]

力作の解説で読みたくなったのに、無料公開13日までで終わってるやん！

[bml]

作者も思いついたことをつなげて書いてて1本の線にはしてなさそう。気ぶれだからその時々で考えが違うし、理解もできないからいろいろ辻褄合わなくてもいいと。

[drylemon]

ジャングルで30年を喪失した太吉は余生を里子との思い出に全振りするために蔵に入り、未来も変える気は無かったけど、子供を残せなかった後悔だけはその瞬間に爆発したのだと感じた。あれは悔恨の大きさの表現かと。

[greenT]

人がタイムスリップするわけないじゃんあの描写は最後まで気ぶりの爺さんの妄想で土蔵に閉じこめられてるうちに自分は本当は当主の息子なんだと思いこんでしまっただけだよHAHAHA

[Galaxy42]

時空を超えたんじゃなくて、戦地で見た夢なんじゃなかろうか。

[u_mid]

事情や理由を説明するでもなくただ抱けと連呼してるのを見るに長い土蔵生活であの頃には本当に気が触れていたのだろう。里子が世話係になったとて事情は説明しない。元々土蔵入り時点で本人達に説明するのやめてるか

[kk255]

確かに後を追うようにってセリフを思い出すと里子と爺さんが全く接触がなかったような描写としては微妙かも。

[gooeyblob]

色んな解釈があるもんだなあ。単純に言ってしまえばそれこそノスタルジーと後悔以外の感情はあんまりないと思うけど

[ywdc]

結末が変わることは重要でなく、受け入れられないとされつつも恋人の近くで添い遂げる選択をした主人公の想いにもうちょっと触れてほしいのだが。

[gothicgirl]

この作品に対して「ループもの」って言葉を使ってる人いるけど、これ別にループしてないよ？　タイムスリップした爺さんがそのまま過去で生涯を終えただけ。ちゃんと物語を正しく捉えましょう。

[hobbling]

太吉がもっとも不幸な瞬間は30年のジャングル暮らしから帰ってきたら故郷はダムに沈み縁者はみんな死んだと知った冒頭のシーン、過去の故郷に戻って以降は土蔵の中でも幸せなんだよ

[mujisoshina]

過去を変えようとしているなら土蔵に入る場面の前後でそれが示されているべきで、それが無いので過去をなぞって近くに居続けることを選んだと見るべき。しかし、それでも抱けと叫ばずには居られなかったのだろう。