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藤本由紀夫とアンビエント・ミュージック ジョン・ケージが少しだけ関係ある、アンビエント・ミュージック考|note版 Exercises de Style
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藤本由紀夫とアンビエント・ミュージック ジョン・ケージが少しだけ関係ある、アンビエント・ミュージ... 藤本由紀夫とアンビエント・ミュージック ジョン・ケージが少しだけ関係ある、アンビエント・ミュージック考 『intoxicate』Vol.70(2007年10月) 仕事場では、午後一〇時になるといつも、ふと一瞬、静寂が訪れる。毎日定刻になると空調が自動的に止まるように設定されているのだ。その静寂は、空調が止まることによって訪れるわけだが、その直後には、それまでそこにあったにもかかわらず、意識されることのなかった話し声やキーボードを打つ音などの物音が突然前景化し、鮮明になって耳に飛び込んでくる。通奏低音のような一定のややくぐもった空調のノイズが、ヴェールのように耳を覆い隠し、そうした物音をフィルターしてしまうからだろう。このような現象は、音のマスキング効果として知られているが、音が止まることによって、逆に空調の存在が意識させられ、さらには時まで告げるというこの事務所のシステムは、サウンド・ア