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書評「図書館の魔女(4)」 「図書館の魔女(4)」高田大介 講談社文庫「キリヒトにはマツリカの脳髄の... 書評「図書館の魔女(4)」 「図書館の魔女(4)」高田大介 講談社文庫「キリヒトにはマツリカの脳髄の中に、取るに足りない断片を引き寄せて一つの物語に組み立てていく強力な磁力の力の中心とでも言ったものがあるように思える。マツリカの頭の中に吹き寄せられた知識の断片は、その強力な磁場の中で整序され、それぞれ所を得て配列され、有機的に組織づけられてさらに巨大な知恵に織り上げられてゆく。 それはまさしく図書館の似姿だった。マツリカの中に図書館がある。いやマツリカこそがひとつの図書館なのだ。」最終巻は、全4巻の中で最大長編なのだが、大どんでん返しもなく、これまでの展開を粛々と畳んで行くのに過ぎないように、私には感じられた。確かに幾つか明らかになったことはあるけれども、なくても物語全体には大きな影響はない。1番描きたかったことは、既に描き切れていたからである。それが、冒頭抜き書きしたキリヒトのマツリカに
2011/06/01 リンク