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お城ライブラリー vol.24 岩明均『雪の峠』:軍事拠点か政庁か〜変化する時代と城のありかた
お城の解説本や小説はもちろん、漫画から映画まで、お城に関連するメディアを幅広くピックアップする「... お城の解説本や小説はもちろん、漫画から映画まで、お城に関連するメディアを幅広くピックアップする「お城ライブラリー」。今回は岩明均による、大名家の家中対立を描いた漫画『雪の峠』を紹介します。手に汗握る政争劇であると同時に、築城の最初期の段階を丁寧に描いた傑作です。 世代間の価値観の相違、いわゆるジェネレーション・ギャップは、往々にして、若者と老人の激しい争いを引き起こす。漫画『雪の峠』(『雪の峠・剣の舞』収録)は、そんな新世代と旧世代の衝突を、出羽佐竹氏の新城普請に絡めて描いた物語だ。作者はSF漫画の金字塔『寄生獣』で知られる岩明均。SF漫画の印象が強い岩明氏だが、ライフワークとして古代ギリシャを舞台にした長編『ヒストリエ』を2003年から連載している他、武田氏の没落を描いた『レイリ』の原作を担当するなど、洋の東西を問わない、歴史に造詣の深い漫画家でもあるのだ。 物語は慶長7年(1602)の
2021/01/02 リンク