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平家物語 第1巻2 〈殿上の闇討ち (やみうち)①〉〜The Tale of the Heike🪷 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
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平家物語 第1巻2 〈殿上の闇討ち (やみうち)①〉〜The Tale of the Heike🪷 - 源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸
昔の権力者は、地位が安定してくるとやたらに、 お寺とか、お墓とかを建てる習慣があったらしい。 人力... 昔の権力者は、地位が安定してくるとやたらに、 お寺とか、お墓とかを建てる習慣があったらしい。 人力では及びのつかない、神仏の加護を借りて、 権力の座にいつまでも とどまることを願うという心理にもとづくものである。 鳥羽院もかねがね三十三間の御堂《みどう》を建てたがっていた。 これが忠盛の尽力で完成したときは、 大へんな喜びようだったといわれる。 そのとき備前守《びぜんのかみ》だった忠盛は、 但馬国《たじまのくに》の国司に任ぜられ、 その上、あんなに待ち望んでいた昇殿を始めて許された。 時に忠盛は、三十六歳の男盛り、 その感激は又ひとしおであった。 ところが、ここに意外なところから、反対運動がもりあがってきた。 それは、今まで、さしたるライバルもなく、 呑気《のんき》にあてがい扶持《ぶち》に満足していた公卿たちである。 「どうもあの男は、唯のネズミではない、今の内に始末しておかないと、 とん