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華厳滝で投身、明治期の学生の絶筆が与えた衝撃
華厳滝の滝口に刻まれた「巌頭之感」 自ら命を絶つときに書いた絶筆の写真が単独の商品として広く流通し... 華厳滝の滝口に刻まれた「巌頭之感」 自ら命を絶つときに書いた絶筆の写真が単独の商品として広く流通したのは、筆者が調べた限り、日本では藤村操(ふじむらみさお)の「巌頭之感」が最初だ。 16歳の藤村が日光の名瀑・華厳滝に身を投げた日は1903年5月22日。飛び級で旧制中学を卒業し、東京帝国大学の予備門から独立した第一高等学校(旧制一高)に入学して8カ月後のことだった。 若きエリートが名瀑で命を絶ったというインパクトを何倍にも補強したのが、この巌頭之感だ。 150文字弱の絶筆は滝口に伸びたミズナラの大木の幹を削って墨書きされており、その全文が複数のメディアに載ったことで、彼の死は現在にいたるまで特別なものとなった。漢字表記を現代風に改めるとこう書かれていた。