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アゴタ・クリストフ《悪童日記》面白かったからこそ続きを読みたくない稀有な1冊|ほぼ500文字の感想 - chinorandom
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アゴタ・クリストフ《悪童日記》面白かったからこそ続きを読みたくない稀有な1冊|ほぼ500文字の感想 - chinorandom
アゴタ・クリストフ、ハンガリー語の姓名表記に従うならクリシュトーフ・アーゴタの「悪童日記 (Le gran... アゴタ・クリストフ、ハンガリー語の姓名表記に従うならクリシュトーフ・アーゴタの「悪童日記 (Le grand cahier)」は、3部作を構成するうちの初めの作品。 なので続きがあるといえばあるし、気にもなるけれど、正直先の物語に触れるよりもここで終わりにしたいと願ってしまう。完成されている……。 この、ある世界の枠組みの中に自分がいるのではなくて、あくまでも自我と対立するような形で外界が存在している感覚を改めて呼び起こす点は、例えばシャーリイ・ジャクスン「ずっとお城で暮らしてる」などもそうであるように一人称の小説が辿る運命・特徴なのかもしれない。 ことごとく、また、すべからくそうなる。 でも「悪童日記」の語り手は、「ぼく」ではなくて「ぼくら」なのだ。2人、いる。 これが双子の世界を怖いくらい強固にしているし、読者の私は後ずさりしつつ、惹かれる。 そのうち関連して、人間が他人とかかわりを持