短歌二十首連作 ～ 行きそびれ電話しそびれた仕事場に持参しそびれた菓子折りを食ふ - 敏感肌ADHDが生活を試みる

連作 「仕事を休む」 自転車にモンエナを差し人間に機械油を飲ませる月曜 もう死にますと泣くおまへにキャスターは見てくださいこの大きな毛蟹 健常な人なら遅れないらしい ごみ収集車と通勤快速 週五日朝から晩まで働きます働いたものがこちらになります 行きそびれ電話しそびれた仕事場に持参しそびれた菓子折りを食ふ 友達をテレビが人生再設計第一世代と呼び捨ててをり 見えるものすべてに責められる昼のヒルナンデスは銃口に似て お電話です産業医からですおまへを壊した仕事場の手先からです 十年は中学生を新卒に新卒を精神障害者にする ストレスは見える化すると黄色なり襟とか袖にフィックスしてをり 障害者手帳を取得してゐますダイバーシティに貢献できます 手に職は今食ふためのバフであり障害年金のデバフでもある 十一時行けず十五時なほ行けず十九時も逃して病院が閉まる 友達の垢抜けぬ彼氏を評すやう おまへの主治医優しさう

[beatdjam]

これめちゃくちゃ好き“リビングに死体のやうに伏す夜は冷蔵庫もまたおかずのモルグ”