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著者からのメッセージ - 赤江達也『「紙上の教会」と日本近代』
明治以降,日本のキリスト教信徒数は人口の一%前後にとどまるが,その中で内村鑑三に始まる無教会派は... 明治以降,日本のキリスト教信徒数は人口の一%前後にとどまるが,その中で内村鑑三に始まる無教会派は独自の存在感をもつ.教会・組織・制度をもたず,雑誌・書籍等の「紙上の教会」を媒介としながら,それが天皇制,マルクス主義,戦後啓蒙,社会科学の導入といった日本近代の重要課題との関係で果たした役割を明らかにした労作. ■著者からのメッセージ 信仰の内面性,信仰の社会性 宗教とは,信仰となにか.たとえば,「純粋さ」や「深さ」といった言葉が「信仰」を形容するのにふさわしいと考えられるとき,そこには「信仰の内面性」を中核とする宗教理解が存在しています. 戦後日本には,こうした宗教理解が広く見られます.それゆえにプロテスタンティズム,なかでも内村鑑三に始まる無教会が注目されてきました.無教会は,教会・組織・制度をもたない「純粋な信仰」だと考えられたわけです. それに対して,本書では,雑誌や書物を媒介とする「
2013/07/26 リンク