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序章 博物誌資料について | 描かれた動物・植物
Home > 序章 博物誌資料について 博物誌資料を正しく理解し、評価するには、いくつかの注意が必要です。... Home > 序章 博物誌資料について 博物誌資料を正しく理解し、評価するには、いくつかの注意が必要です。ここでは主な注意点5つについて実例を挙げて解説します。 転写図の多出 転写の巧拙 色彩の違い 修正・削除がある例 異名同書 江戸時代の図譜、とくに動物の図譜には、他人の描いた図の転写がたいへん多いのが特徴です。しかも図だけではなく、注記や年月日までそっくり写すことが普通に行われていました。それを心得ていないと、転写図をその著者の実写と思い込み、本人の力量や活躍した年代まで誤って判断してしまうおそれがあります。ただし、転写は剽窃ではありません。写真のない時代に動植物を同定 (品名の考定) するには図がもっとも頼りになりますが、江戸時代には費用のかさむ図鑑の出版は皆無に近かったので、役立つ図は転写して手元に置いておくしか手段が無かったのです。 ここに示すミコアイサ (雌) の図4点は、体型