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【年のはじめに】「国民を守る日本」へ進もう 論説委員長・榊原智
「日本が努力しなかったら、戦後初めて戦争を仕掛けられるかもしれない。戦争したくないから抑止力を高... 「日本が努力しなかったら、戦後初めて戦争を仕掛けられるかもしれない。戦争したくないから抑止力を高めようとしているんですよ」 このように語ると、たいていの人が首肯してくれた。 昨年は仕事柄、なぜ岸田文雄首相が防衛力の抜本的強化へ動いているのか―と問われる機会がしばしばあった。それへの説明である。 ロシアがウクライナを侵略し、岸田首相は「東アジアは明日のウクライナかもしれない」と語った。日本の首相が戦争の危機を公然と憂えたのは、少なくともこの数十年間なかったことだ。安全保障環境はそれほど深刻である。 世論は防衛強化を支持岸田政権が決めた国家安全保障戦略など安保3文書は、反撃能力の保有や5年間の防衛費総額43兆円などを盛り込んだ。安保政策の大きな転換で岸田首相の業績といえる。 安倍晋三政権は集団的自衛権の限定行使を容認する安保関連法を制定した。軍拡を進める中国や北朝鮮に比べ防衛力が十分でないとい
2023/01/01 リンク