地下水位低下、地上植物に「影響なし」 ＪＲ東海が調査結果

リニア中央新幹線静岡工区の環境保全について議論する国土交通省の有識者会議が３０日に開かれた。南アルプストンネル工事に伴う地下水位の低下が、地上部の標高が高いエリアの植物に影響するとの懸念に対して、ＪＲ東海は地下水と地表面付近の水分とは直接的に関連していないとする調査結果を示した。 調査は円形に削られたカール部や稜線（りょうせん）部、池などで実施。ボーリングや電気探査により、地質や地下水の帯水状況に加え、地表面付近の土壌に含まれる水分の起源などを調べた。 その結果、地表面付近と地下水の間にある地層の性質から、地下水が上部に吸い上げられる「毛管現象」は起こりづらい上、植物の根の位置からも地表面付近の土壌から水分を得ているなどと結論付けた。 また、主要論点の沢の水生生物に対する影響について、シミュレーションの結果、沢の流量減少は一部のみでみられ、地盤を固める薬液注入で改善が期待できると説明。不確