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ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 独裁者の世襲がすんなりと成功した例もあります。中東シリアです。 シリアでは、30年間も独裁権力を握ってきた先代のハフェズ・アサド大統領が2000年に急死した後、次男のバシャール・アサドが大統領職を世襲しました。その経緯を紹介してみましょう。 父ハフェズはもともとソ連留学歴のある空軍将校で、要するにKGBの後押しでシリアの独裁権力を握った人物でした。最大のライバルは軍の実力者だった実弟リファアト・アサド副大統領で、兄弟は一時期、首都で戦車隊を対峙させ、内戦一歩手前までいったことがあります。そのときは実母が仲裁に入り、人騒がせな兄弟喧嘩はどうにか収拾されました。 なお、このリファアトは親ソ派の兄に比べて、どちらかというと親西側的な立場にありま
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 現在発売中の月刊誌『テーミス』でコメントを採用していただきました。北大生事件の件です。 また、10月30日の『毎日新聞』でもコメントを採用していただきました。こちらも北大生事件の件です。 「イスラム国」の問題はまだま続いていますが、すでに日本のメディアでは消費されつつあるようにもみえます。 海外ではまだ大きく報じられていますね。ただし、それによって今度はアサド政権による民間人空爆強化の情報がスルーされているようです。 ちなみに、シリア人権ネットワークの報告(http://sn4hr.org/blog/2014/11/01/1819/)によると、10月のシリア内戦の犠牲者総数は1987人。うち 1231人がアサド軍に殺害された民間人犠牲者、
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 北大生の事件の件で『週刊現代』先週号、シリア空爆の件で『週刊新潮』先々週号にコメントを採用していただきました。 また、北大生の事件に関連した記事をJBpressに寄稿しました。 ▽戦いたい!海外の戦場へ向かう日本人たちの系譜~元自衛官からイスラム国を目指した北大生まで(2014.10.17 JBPRESS) 海外の戦場を目指した人は、これまでも何人もいました。事情は人それぞれです。 今回の事件に関連して、こうした日本人兵士のことも話題になりましたが、個々の事情を知らずに十把一絡げに断罪する論調が散見されるのは残念なことだと思います。 また、今回の件では、「イスラム」についてもさまざまな議論が出ているように感じます。というか、日本ではイスラ
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 7月26日、TBS「ニュースキャスター」にVTRコメント採用していただきました。ウクライナのマレーシア機撃墜の件です。 ウクライナ関連では、「週刊朝日」今週号に「マレーシア機撃墜事件で窮地に陥ったプーチン」という記事を寄稿。さらに、「週刊新潮」先週号、「週刊現代」今週号でも、コメント採用していただきました。 上記「週刊朝日」記事でも触れたのですが、マレーシア機撃墜事件の後も、ロシアの親ロシア派支援はますます強化されています。プーチンは同事件で親ロシア派と距離を置くのではないかとの見方が専門家筋でも当初は強かったのですが、プーチンはあくまで強気ですね。 もちろんプーチンは「ロシアはウクライナに軍事介入なんかしていない」とのタテマエを崩しませ
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) オスプレイは他の軍用機と比べて、とくに危険な欠陥機ではありません。これは何も私だけが主張していることではありません。軍事専門誌に評論を書いているような軍事評論家の方で、オスプレイを欠陥機だと言っている人はたぶんいないと思います。 オスプレイ欠陥機説というのは、日本だけの独特な現象です。先週、私は朝ズバで「オスプレイ反対の声はアメリカにはない」と明言し、基地反対派の顰蹙を買ったようですが、どの軍事専門家に聞いてもたぶん同じコメントをすると思います。 しかし、日本ではいまだにオスプレイを危険な航空機だと誤解している方が多くいます。これはおそらく基地反対派の方々の中に誤解があり、それがマスメディアの方々にさらに誤解されて広まり、その誤解のままに
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 一時小康状態だったウクライナ東部ですが、親露派が攻勢を続け、キエフ側が鎮圧に乗り出したことから、いっきに戦闘モードに突入しました。 これを受けて安保理が緊急会合を開きましたが、 ▽ロシア、「深刻な結末」不可避と警告=ウクライナ情勢で安保理緊急会合 ロシア、やる気まんまんですね。いや、やるでしょう。 問題はその規模ですね。両サイドの戦力を考慮すれば、ロシア軍は空挺軍の一部投入だけで事態を掌握できますが、その後の対NATO交渉なども考えれば、いっきに大部隊を侵攻させて東部を占領してしまうことを選択するかもしれません。 ロシアはどちらも選択できます。 (追記) 4月29日、TBS「ひるおび」で文字コメント提供しました(採用されたかどうかは未確認
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 急展開中のウクライナ情勢ですが、ロシアがクリミアへ軍事介入を本格化する方向です。クリミア自治共和国政府がロシアに支援要請し、ロシアが介入をほぼ決めた感じです。今後、おそらくクリミアは実質的にロシアの勢力圏になると思われますが、その後、他のウクライナ東部地方にまでその流れが拡大するかどうかが焦点になります。 黒海艦隊の本拠地があり、ロシア軍がもともと存在するクリミアと、他の地域では事情が大きく異なりますが、すでにハリコフでは親ロシア派のデモの情報もあります。イケイケのプーチン大統領のことですから、どう出るか予断はできません。 ところで、クリミアがこのような事態に至った下地として、ウクライナ政府でのヤヌコビッチ追放からのわずか数日間で、クリミ
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) コメント欄になにやら大量のスパムが発生しています。いったい何をしたいのでしょうか?? 面倒くさいなあ・・・。 一昨日、米海軍の汎用ヘリ「MH60S」が三浦市で不時着。幸い死者は出なかったですが、搭乗員のうち2名の方が重傷だそうです。 この件に関して、昨日、テレビ朝日「モーニングバード」に声をかけていただき、スタジオに呼んでいただきました。オスプレイ騒動のイメージから「だから米軍は危ない」と直感的に感じられる方もいらっしゃるでしょうが、感情的な反米ありきで複合的な問題を混同しては問題の本質を見失うと思います。 この問題は「だから米軍はけしからん」としても、あまり意味がありません。 少なくとも5つの別の問題を分けて考える必要があります。 ①「
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 朝鮮中央通信によると、死刑は国家安全保衛部の特別軍事裁判で下されたとのこと。 朝鮮労働党政治局拡大会議の流れを受けてということでしょうが、いずれにせよ金正恩の意志です。 今後も、金正恩の意を受けて、国家安全保衛部による張成沢派の粛清が進行します。おそらくそれに留まらず、国家安全保衛部は要警戒分子の徹底的な排除に動くことと予想されます。 ということで、国家安全保衛部がしばらく政権内部で非常に強い権限を持つことになります。金正恩と金元弘・国家安全保衛部長のラインということです。 (ただし、前エントリーで書いたように、金元弘もあまり権力を持つようだと粛清の対象になります)
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) これには驚きました。張成沢は故・金正日から息子・正恩の後ろ盾を託された政権の大番頭。正恩政権発足後は秘密警察や軍の実力者を次々と排除して、がっちり権力基盤を掌握していたものと思っていたからです。 国情院情報では、ナンバー3の崔竜海と衝突したのではないかとの情報もあるそうですが、事実であれば、それも驚きです。崔竜海はもともと張成沢の側近で、泡沫だった彼を軍トップに送り込んだのも張鳴沢だとみられていたからです。公式な肩書では崔竜海が張成沢よりも上位なくらいですが、個人独裁体制下では独裁者のファミリーというのは序列を超越した権力ですから、北の体制は金正恩を支える張成沢と崔竜海の双頭体制ではありましたが、実質的には張成沢の権力が際立っていました。
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 昨日のエントリーでご紹介した共同通信のスクープですが、配信用の付属の解説記事(「別班」について)にコメントを採用していただいたので、今朝のどこかの朝刊に掲載していただいているかもしれません。別班の誕生あたりの話です。 (追記 関東方面では「東京新聞」に掲載していただいたとのことです) ところで、これも同エントリーで書いたように、今回、共同が書いている「DIT」(防衛情報チーム)の話は初耳で、たいへん驚きました。 まだ謎はあります。たとえば、同記事(紙面配信版)によれば、隊員は自衛隊から他の省庁に所属を換え、公務員としての正規の給与を受けていたとのことですが、はたしてそんなことが可能なのか?? また、活動資金はどこから出ていたのか?(共同の
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) だいぶ以前ですが、私が聞いた話で、裏がとれなかったのでこれまで書かなかった話を列記しておきます。以下はぜんぶ「~らしい」という話です。 ▽別班の後継組織は今でもある(らしい) ▽でも、そんなにたいした活動はしていない(らしい) ▽防衛庁の地下に連絡拠点がある(らしい)⇒共同通信は「市ヶ谷の防衛省の地下」と書いてますが、私が聞いたのは六本木の旧防衛庁の話だったように思います。そこはちょっと私自身、記憶が曖昧です。 ▽米陸軍の赤坂プレスセンター方面と関係が続いている(らしい) ▽過去、除隊したOBが自発的に活動し、自衛隊に情報提供していたことはある(らしい) ▽けれども、偽装除隊とか、給与・予算がそのまま出されたとか、実際には昇級もしていたな
問題意識がまるで違っていてという点が気になりましたので、もし差し支えなければ解説をいただけないでしょうか? URL | 2013/09/12(木) 22:26:11 | AJAX #- [ 編集] アサド政権による人権侵害は理解していただけたのですが、反体制派が同じように人権侵害しているとのご認識でした。 また、いちばん面食らったのが、リビアの話になったときに、「NATOの軍事介入によってリビアが酷い状況になった」と仰られて、それを聞いた瞬間に、私と元妻は内心諦めました。 ただ認識の違いということですので、べつに冷たくあしらわれたとかそういうことではなく、忙しいなか話を聞いていただけたことは感謝しています。 URL | 2013/09/12(木) 22:37:35 | 黒井文太郎 #- [ 編集] はじめまして。普通のサラリーマンをしておりますハンドルネーム散策です。 JBpressの文を
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) オバマ大統領がシリア政府軍への攻撃の意向を明らかにしました。政府軍の常軌を逸した蛮行に苦しめられているシリアの人々には朗報ですが、ただし、「議会の事前承認を求める」方針だそうです。議会は現在、休会中で、9月9日に再開予定。ということは、早くとも10日も後にならないと実際には動かないということですね。 また、アメリカの国益あるいは安全保障に直結しない問題ですから、議会がイギリスのように否決する可能性もあります。オバマ大統領もホンネでは消極的でしょうから、そうなると、仮に議会で否決された場合、「自分は動きたかったが、議会の反対でできなかった」となるかもしれません。 シリアの人々はもう2年半前から、国際社会に対して、アサドの暴虐から自分たちを救
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) シリアの化学兵器使用に関して、現時点では「毒ガスが使用されたことは確実」「誰の仕業かは証拠がない」状況です。これに対し、政権側は「すべて嘘」と、反政府側は「政府軍が使用」と主張しています。 被害に遭った地区は反政府軍の支配地域で、政府軍による無差別砲爆撃が長期間続いていたエリアでした。化学兵器が使用されたとき、すでに政府軍が大掛かりな攻撃をかけていました。また、化学兵器使用とほぼ同時に、政府軍は戦力を集中投入し、同地域の掃討作戦を開始しています。これらは、(良し悪しはべつとして)軍事作戦としては有効なものです。 前述したように、現時点で「政府軍の仕業」と断定できる証拠はあがっていませんが、これだけの軍事作戦はそれなりに準備が必要なもので、
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) NSA機密暴露の件で、6月27日のTBS「ひるおび」と今朝のTBS「朝ズバ」でスタジオ出演。今朝のフジテレビ「とくダネ」でVTRコメントを採用していただきました。 また、辛坊治郎氏ヨット遭難の件で、6月30日のフジテレビ「新報道2001」でVTRコメントを採用していただきました。 また、タイミングよく、本日発売の『週刊朝日』に「逃亡・元CIA局員握る米諜報機関の対日傍受工作情報」という記事を寄稿しました。週朝今週号では他にも辛坊氏ヨット関連の短い記事も寄稿しています。 ところで、スノーデンのロシア亡命という情報が流れています。エクアドルへの亡命がなかなかうまくいかないなかで、ロシアが盛んに誘っているのでしょう。 スノーデン事件では、上記し
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) ▽北朝鮮が挑発すれば米軍も北指揮部報復打撃(中央日報) 米韓連合軍が、韓国軍主導の対北朝鮮局地戦(北朝鮮の挑発に対する報復)計画「共同局地挑発対応計画」を合意しました。 これまで朝鮮有事に対しては、有事となれば米韓相互防衛条約に基づき、米軍が米韓連合軍の作戦統制権をもって主体的に参戦しますが、平時の局地的な衝突に対しては、グレーになっていました。94年に平時作戦統制権が韓国軍に移譲されてからは、基本的には「韓国軍が自衛権レベルで対応する」のが原則です。 今後はこれに米軍が参加できることになります。これにいくつかのメディアが「米軍が自動介入」と報じていますが、必ずしもそういうことではないです。 大雑把に言えば、米軍は以前も今も今後も、米韓が
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) アルジェリア事件に関して、いくつかメディアで発言させていただく機会がありましたが、一連のメディア報道を拝見していて、3点ほど指摘したいと思います。 まず、イスラム・テロが拡大しているとの論調について。 イスラム社会のトレンドとしては、現在、イスラム復古主義は明らかに低迷傾向にあります。欧米を敵視するイスラム復古主義が再興しているとの分析は、間違いです。 イスラム社会における反米のピークは、イラク戦争後です。その後、イラクのイスラム過激派が同胞殺戮を始めたこともあり、過激派がロクなものではないこことに皆が気づきました。反米論調の流行にも飽きが来て、大衆レベルでは急速に失速しました。ビンラディンの殺害にも無反応でしたし、「ムハマドを冒涜する動
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 昨年春にシリア革命が始まったとき、シリア社会をよくご存じない方は、イラクやレバノンのイメージに倣い、シリアにも「アラウィ派vsスンニ派の対立がある」と考えた方が少なくなかったようです。 しかし、アサド父政権発足の頃はそうした構図はありましたが、40年もの父子独裁で、シリア社会は宗派対立が後退し、「アサド派利権グループvsその他の一般国民」という構図になりました。宗派の違いよりも、利権コネに繋がるか繋がらないかで、国民は「得組」「損組」(必ずしも勝ち組vs負け組ともいえないので)に分断されたわけです。 革命が始まったとき、アラウィ派とスンニ派の両サイドから、宗派対立を煽る声は生じました。私はそれは現地の知人からの情報でも、SNSでの情報でも
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 下は、反政府軍に制圧された東グータのリハン地区にあったパレスチナ解放人民戦線総司令部派(PFLP-GC)の本部建物。近隣の政府軍基地の制圧とほぼ同時に、こちらも制圧されました。 ここはPFLP-GCの軍事キャンプで、30年にわたり、シリア政府軍・工作機関の指導の下、パレスチナ人の若者たちを訓練してきた場所です。アサド政権とのこの緊密な関係ぶりからも、PFLP-GCが完全にアサド軍・工作機関の一部だったということがわかります。 PFLP-GCは長年、かの日本赤軍を庇護していたパレスチナ組織ですが、それはつまり日本赤軍自体もシリアのテロ支援ネットワークの末端組織に過ぎなかったということを表しています。 「アラブの大義」などと言っても、ウラ側は
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) ディスカバリー・チャンネルの「ビンラディン襲撃作戦 押収品の全容」を興味深く視聴しました。米軍特殊部隊がビンラディン邸から持ち出したPC5台、ハードドライブ10台、USBメモリ、書類などからわかったアルカイダの真の姿(の、もちろんその一部)を紹介しています。 ビンラディンはアルカイダの方針をめぐってザワヒリと主導権争いがあったようです。ビンラディンはあくまで対米テロを志向。対するザワヒリはアルカイダ戦闘員の現場を知っているため、それは無理と判断。中東・中央アジアでの活動に絞っています。ビンラディンはアルカイダ幹部との連絡はキープしていて、それなりに詳細な情報のやりとりもしていましたが、戦闘部門の作戦とは事実上、切り離されていたようですね。
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 当初はトルコに譲歩の姿勢を見せていたシリア政権ですが、その後もトルコ領内への砲撃を続けています。この件に対し、「シリアはトルコを紛争に引きこもうとしている」との分析があるようですが、それには疑問です。 アサド政権にとって、トルコとの本格的な戦闘は、NATOの軍事介入を招く危険な導火線になる話ですから、それは極力避けたいはず。なので、公式には今後もトルコとの緊張緩和を模索する動きを見せるでしょう。 しかし、それで自由シリア軍が国境エリアに地歩を固めるのは(すでにその動きが顕在化しているのは既報)、政権崩壊に結びつく話なので絶対に認められない。なので、トルコの本格的な軍事攻撃に至らない程度に、自由シリア軍を叩くという戦術かと思います。 実際、
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) もう一点、考えたことを書きます。 どんな国でも国民性というものはあります。ですが、アラブ人は所詮ダメとの考えには賛同しません。 過去の実績からすると、たとえばアサド政権後のシリアがろくなものにならないとの危惧は確率からいって理解できますが、論理的にそれは確定事項ではありません。 たとえば、シリアでは危惧されたようなスンニ派によるアラウィ派虐殺が、現時点で発生していません。どこにもチンピラはいますから、追い剥ぎの類は出てますが、組織的な宗派差別暴力が、反体制派側から出ていません。 (町によってはスンニ派地域とアラウィ派地域が分断され、アラウィ派住民が追放された例もあるようですが、私の聞き及ぶかぎりでは、むしろアラウィ派地域がシャビーハの拠点
実際現地に赴いて見てきたわけでもないのに断定的な物言いをする理由が良くわかりません。あなたのブログを見てああそうなんだと思ってしまう人もいるかもしれない。何故そうなのかと両方の立場に立って考えられない人は良い答えを見つけられないと思います。反政府が正しいような意見を言う人は排他的な発言が多い。だから不信感を覚えてしまう。やらなきゃやられるとかそういうことではなく、まず、どのような信念を持って反政府派というのは政府と戦っているのかが知りたい。 あなたは証拠と言ってご自身の家族や恋人の殺害されたシーンやその酷い痛いをテレビやインターネットで流すと言うのですか? URL | 2012/08/27(月) 22:32:36 | 匿名 #- [ 編集] すでに私の立場は何度か書いていますが、繰り返します。 一般論として、戦争・紛争ではどちらのサイドにも加害性と被害性が並存している場合が多いことは事実で
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 「竹島」と「尖閣」がダブルで大騒動になっています。先月にメドベージェフ首相が訪問した北方領土と合わせ、なにやら日本の領土問題が一斉に火を噴いたようにも見えます。「民主党政権の弱腰外交のせいだ!」という指摘もありますが、3つとも先方が基本的には「国内事情から」(by森本防衛相)仕掛けたもので、べつに日本が自民党政権であっても結果はほぼ変わらなかったと思います。 だた、ひとつ気になるのは、どうも日本の報道を見ていると、なんだか「竹島」と「尖閣」が同列のイメージぽく感じられることです。両者は全然違いますね。「竹島」は敵方が、「尖閣」は味方が、実力で実効支配しています。この2つは、この点で天と地ほども状況が違っています。 日本としては、「竹島」は
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) SNSで自由シリア軍系の書き込みをみていると、「装甲車はRPGでなんとかできるが、武装ヘリが脅威。外国は地上軍を出さなくていいので、せめて飛行禁止空域設定だけでもやって欲しい」「あるいは対空ミサイル(※携帯SAMのことと思われる)を供与してほしい」といったものがかなりあります。 反乱軍は政府軍から分捕った対空機関砲は多少持っているようですが、携帯SAMがあればヘリは動けません。80年代のアフガンでやったように、欧米のインテリジェンスは、とにかく携帯SAMだけでも秘密裏に供与することはできないのでしょうか。それだけで戦局はかなり変わり、ひいては犠牲者を少なくできると思うのですが。
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) だそうです。 今回、標的になった「ストラトフォー」は、私たちの業界では超有名なアメリカの民間調査サイト企業ですが、「影のCIA」というよりは、私から見ると「格安のニュース評論サイト」に近い感じです。イギリスの「ジェーンズ・インフォメーション・グループ」のほうが情報が豊富ですが、あちらは高額すぎて、個人にはちょっと敷居が高いですね。 ウィキリークスの発表によると、今回、「ザ・グローバル・インテリジェンス・ファイルズ」と題して公開されるのは、ストラトフォー内部から流出した約500万件の電子メールとのこと。これらのメールは2004年7月から2011年12月のものだそうです。 今回、調査提携メディアとして「25社以上が参画」とのこと(サイトには現
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 前エントリーで、シリア治安機関にいろいろな名前が出てきましたので、私にわかる範囲で解説します。すべて判明しているわけではなく、さまざまな研究資料をもとにしていますので、下記には一部推定も含まれています。 いま現在、国民を虐殺しているシリアの治安機関・秘密警察は、大きく分けると「総合情報局」(ムハバラート)と「内務省」の2系統があります。総合情報局は大統領直属の強大な秘密警察で、シリアでは裏の権力をいちばん握っています。 総合情報局の下には、いくつも秘密警察セクションが設置されています。「軍事情報部」(ムハバラト・アスカリエ)、「政治治安局」(アル・アムン・アル・シアセ)、「空軍情報部」(イダーレト・ムハバラート・アル・クワト・アル・ジャウ
ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) ワールド・インテリジェンスVol.3「北朝鮮&中国の対日工作」発売!皆様よろしく! 書店に注文の際は「軍事研究11月号別冊」と指定してください(雑誌コードがそうなっているので)。 さて、今回の特集でもさまざまな角度からアプローチしたが、最後まで残った謎のひとつが、「北朝鮮工作機関と日本の暴力団の関係」だ。 今年5月に警視庁組対部(組織犯罪対策部)が一斉摘発して「北朝鮮=暴力団・覚醒剤ルート」のひとつが明らかにされた。「北朝鮮工作機関」→「在日朝鮮人ブローカー」→「暴力団」という構図だった。 キーパーソンの在日朝鮮人(韓国籍)ブローカーは、実姉が北朝鮮に住んでいて、その姉の夫と組んで99年頃から日朝貿易を始めたらしい。まず中古車輸出を手がけ
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