現在大ヒット上映中の『ONE PIECE FILM RED』。原作者・尾田栄一郎が総合プロデューサーを務めるFILMシリーズ第4作は、週末土日2日間の興行収入が22億5000万円、観客動員数は157万人を突破し、2022年公開作品のオープニング成績第1位を獲得。これまでのシリーズは勿論のこと、配給元である東映にとっても動員・興収ともに歴代1位のオープニング週末成績を樹立するなど、大きな話題を呼んでいる。 本作の監督を務めたのは、『コードギアス』シリーズなどを手がけた谷口悟朗。今年最大の注目作がいかなるビジョンをもって完成したのか、谷口監督に話をうかがった。 ――歌姫のウタを巡る今回の作品について、オリジナルのストーリーはどのように作られていったのでしょうか? 谷口 脚本の黒岩(勉)さんとは、まず今までの劇場版『ONE PIECE』とか、前作の劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』を