ニセ電話事件(ニセでんわじけん)とは、1976年に日本で発覚したロッキード事件に絡んで、同年に現職裁判官が起こした政治謀略事件。 概要[編集] 京都地方裁判所判事補の鬼頭史郎は1976年8月4日午後11時頃、三木武夫内閣総理大臣宅に電話し、最初に応対した三木の秘書に対し、布施健検事総長を詐称して首相に取り次ぐように依頼した[1]。 鬼頭は電話に出た三木首相に対し、「中曽根康弘自由民主党幹事長について、ロッキード事件に絡んで丸紅・全日空の関係で収賄の容疑が生じ、今夜中に令状を取り明朝にも逮捕を考えざるをえない」旨の虚偽の事実を告げることで、三木首相に中曽根幹事長に収賄の容疑があるものと誤認させることにより、中曽根の逮捕中止に関する指揮権発動の言質を引き出そうとした[1]。さらに7月27日に逮捕されていた田中角栄前首相の処分問題について、外国為替及び外国貿易管理法の適用が無理であるとか、収賄の