ブックマーク / diary.uedakeita.net (11)

  • 女子大生の聴くaikoに負けた - 真顔日記

    先日、この日記を読んでいる十九歳の女子大生と話す機会があった。当然のようにaikoの話になったんだが、彼氏とうまくいってない時によくaikoを聴いていたと言われて、勝てないと思った。なんというか、勝てない。リアルさにおいて勝てない。aikoとの関係性において、私は圧倒的に敗北していた。この日記でどれだけ「俺はaikoだ」とわめいたところで空しいだけだ。 あの女子大生は呼吸するかのような自然さでaikoになっていた。一挙手一投足が、そのままaikoとなる。女の人生には、そんなひとときがあるものだ。しかし私は人の家の物置に住みついて、真夏に汗だくになりながらパンツ一丁でaikoを聴いていた。毛むくじゃらの脚がむきだしになっていた。そんな状態で、「俺はaikoだ、俺はaikoだ」とうわごとのように繰返していた。 こんなものは、頭のおかしくなった妖怪じゃないのか。 妖怪aikoすすり。人の家の物置

    女子大生の聴くaikoに負けた - 真顔日記
    fujitaweekend
    fujitaweekend 2020/04/22
    ハイコンテクスト過ぎるが、この源流を辿る過去ログは有料noteになって気軽には見れなくなったんだよな。。。過去から地続きでこれを見ると最高
  • aikoにとって言葉とは何か? - 真顔日記

    「あたし」の身体に「あなた」の言葉が侵入してくる。それがaikoの歌詞世界である。aikoにとって、言葉は器用に使いこなすことのできる便利な道具ではない。言葉があまりに強く肉体と結びついているからだ。『LoveLetter』の歌詞を見よう。 何度も何度も何度も読み返そうか だけどそんなに読んだらあなたは嫌かな 何度も体に入ってくる言葉が苦しい 「あなた」の手紙にまったくうっとりしていないところが、いかにもaiko的な描写だと言える。aikoにとって「あなた」の手紙を読むことは、言葉をみずからの体内にいれて苦しむことなのである。むろん、「苦しいなら読むなよ」というツッコミもありうるが、それはaiko的世界への無理解から起こる。「好き」という感情が苦しみと結びつくことを知らない人は、端的に言って、いまだaikoを知らないのである。 『彼の落書き』という曲では、「あなた」への想いが、「あたし」の

    aikoにとって言葉とは何か? - 真顔日記
    fujitaweekend
    fujitaweekend 2019/08/24
    ちょっと今回は高度すぎてブクマが伸びてないな
  • aikoとゴリラの雪どけ - 真顔日記

    ゴリラの問題は終わったと思っていた。それは過去のことだったはずだ。aikoとゴリラの綱引きは終った。私はもはやaikoとなった。それでよかったはずだ。しかし今ふたたび、ゴリラが問題としてせりあがってきている。aikoとゴリラの綱引きは終っていなかった。 だが、このブログにおけるゴリラにせよ、aikoにせよ、特殊な用語になっているのは事実だ。それは一般的な意味合いからかけ離れている。混乱を避けるためにも、まずは整理しておいたほうがよいだろう。 数年前、「aikoとゴリラの綱引き」という文を書いた。それをaikoの勝利に終わらせた。これが当時の結論だった。「ゴリラとしてふるまえ」という社会からの要求によってゴリラのように振るまっていた男がいて(ハリボテとしてのゴリラ)、その男が自己の内側に、背の低い女としてのaikoを発見する。その発見によって、ゴリラ的なものとaiko的なものの葛藤が起こる(

    aikoとゴリラの雪どけ - 真顔日記
    fujitaweekend
    fujitaweekend 2019/03/05
    なるほどわからん
  • 自称aikoのどうしようもなさ - 真顔日記

    あいかわらずaikoを聴いている。 というか、この書き出しはもはやこの日記において、「あいかわらず酸素を吸っている」くらいの意味にしかならない気もするが、あいかわらず聴いている。何度聴いても、自分のことを歌っているとしか思えない。私の中にはaikoがいる。 はじめのうち、自己の内側にaikoを感じることは特殊な体験のように思えるが、やがて慣れて気にならなくなる。すると自分がaikoであることはただの常識になる。一月の次に二月が来るように、私の中にはaikoがいる。だからこの日記でも当然のように、俺はaikoだ、俺はaikoだと繰り返してきた。 しかし、人に会うとだめだ。 先日、ブログを読んでいる知人に、「上田さんは自称aikoですもんね」と言われた。ひさしぶりに客観的な立場から自分を見た。これはやばい。自称アイドルや自称クリエイターと比べても、自称aikoのやばさは飛び抜けている。だって自

    自称aikoのどうしようもなさ - 真顔日記
    fujitaweekend
    fujitaweekend 2018/04/23
    夢中になる前に解ってよかった(aiko 2008年 二人 より)
  • かわいいは作れるけど作れない - 真顔日記

    去年の秋、近所の並木道を歩いていた。すると木の葉が落ちてきた。しかし私は気づかずに、しばらく頭に木の葉をのせたまま歩いてしまった。 その結果、化け忘れたきつねみたいになっていたんだが、あのときの自分、異常にかわいかったんじゃないか。三十すぎた男の言うことじゃないが、頭に木の葉をのせたまま歩いちゃう俺、超かわいいと思う。 もしも女の子の頭に木の葉が落ちてくる瞬間を目撃したら、それだけで好きになってしまいそうだ。たとえば対面でカフェテラスに座っていて、向こうはうれしそうに何かを話していて、その頭にひらりと木の葉が落ちてくる。その一瞬だけで恋に落ちる自信がある。その後、木の葉に気づいた女の子が、照れながら自分と視線を合わせれば最高だ。私は空を見上げて、太陽に「ありがとうッ!」と言う。なんとなく、いちばん巨大なものに感謝したいので。 大学生の頃、彼女が部屋に泊まりにきた。真夏の夜だった。私たちは二

    かわいいは作れるけど作れない - 真顔日記
    fujitaweekend
    fujitaweekend 2018/02/09
    タイトルaiko余裕、と思ったらなかなか出てこなくてドキドキした
  • 精神が肉体を凌駕しちゃいました - 真顔日記

    筋トレをはじめて最初の一週間に失敗した。しゃにむにダンベルを持ち上げていた。文字にすれば「うおおおおおお!」という感じ。非常に興奮していた。すごく鼻息が荒かった。 そして数日、いやな痛みが残る。心地よい筋肉痛ではなく、筋肉がズタズタになったような不快感。やりすぎだったんだろう。 以前から思っていたが、久しぶりに筋トレをしたとき、たいてい、やる気がみなぎりすぎて失敗している。やる気が持続しないんじゃなく、「突然、やる気になりすぎる」のである。それで過剰にトレーニングし、身体を痛め、次のトレーニングができなくなり、習慣として根づく前にやめてしまう。 運動不足の状態でとつぜん激しい運動をすると、アドレナリンだか何だか知らないが、とにかくそういうものがドバッと出て、気分がとてつもなく高揚し、「今の俺は誰にも止められないッ!」と確信するんだが、止めてもらったほうがいいんだろう。絶対に止めてもらったほ

    精神が肉体を凌駕しちゃいました - 真顔日記
    fujitaweekend
    fujitaweekend 2018/01/30
    aikoを聴きたくなってしまうのと同様、元ネタ探したくなるな、この人の文章は
  • 女子小学生になりたいか? - 真顔日記

    このあいだ男四人の飲み会があった。参加者は二十代と三十代。 わりと酒が入ったとき、ひとりが突然「女子小学生になりたい」と言い出した。私はベロベロゆえの奇天烈発言かと思ったが、他の二人が「わかる!」「たしかに僕も女子小学生になりたいです!」と同意しはじめた。 結果、私以外の三人が「女子小学生になりたい」という願望で結束してしまい、「逆におまえは何故なりたくないのか」と私が問われる展開となった。まさか女子小学生になりたくない男がこの世にいたとは、というふうに。 まあ、文章にしてみると、なんちゅう飲み会に参加してんだと思いますが。 帰り道、ひとりで歩きながら、「なぜ俺は女子小学生になりたくないんだろう?」と考えていた。自分にない欲望を提示されたとき、私はよくそうする。その場では、「チヤホヤされたい」という理由が挙げられていた。「めちゃくちゃかわいい自信まんまんの女子小学生になって、徹底的にチヤホ

    女子小学生になりたいか? - 真顔日記
    fujitaweekend
    fujitaweekend 2018/01/28
    ガッキー、石原さとみの女子小学生時代にならなってみたい
  • いまどきジャンパーと言うか - 真顔日記

    去年の冬の終わり、「このジャンパーも片付けよう」と言って、杉松に爆笑された。ゲラゲラ笑うという表現がぴったりくる爆発的な笑いだった。「ジャンパー! ジャンパーって! 古いよ、おっさんだよ!」と勝手に盛り上がっていた。 私はムキになって、「なんだよ、じゃあブルゾンか?」と言ったんだが、この発言が火に油をそそぐ結果となった。「それもおっさんだよ!」とのことである。もがけばもがくほど泥沼にはまりこんでいく。ちなみに、ジャンパーおよびブルゾンを、現代の人間として恥ずかしくない形で表現するならば、「アウター」らしいです。 ジャンパーという言葉に、危険性を感じてはいた。この言葉が地雷である可能性は察知していた。地面がモコッとしていた。踏めば爆発するかもしれないと思っていた。しかし私は他の言葉を知らなかった。おそるおそる踏んでみたら爆発した。もっとも、ブルゾンも地雷だとは知らなかった。右足で爆発、左足で

    いまどきジャンパーと言うか - 真顔日記
    fujitaweekend
    fujitaweekend 2018/01/25
    MA1的な形のものはジャンパー、あとはコートとかジャケットとか形によって、というイメージ
  • aikoを聴きすぎると人はどうなるのか? - 真顔日記

    去年はaikoを聴き続けた一年だった。今年も聴き続ける一年になるのだろう。 日常的にaikoを聴いていると、世界の見え方が変わりはじめる。aikoの歌詞世界をもとに世の事象を眺めるようになる。さっきも地下鉄のホームでカップルが見つめあっているのを見て、「いやいやaikoじゃないんだから」と思っていた。しかし、これは自分のほうがおかしい。aikoじゃないんだからも何も、実際にあれはaikoじゃない。aikoとして認識するハードルが下がりすぎている。 先日、aiboに関するネットニュースを見て、反射的にaikoと読み間違えた。同じように間違えた人はけっこういるようだった。なので私のような人間は、そりゃ間違える。むしろ間違えないほうがおかしい。間違えたことを誇りにすら思う。aiboとaikoを簡単に見分けられるような男にはなりたくない。そのときはヘッドホンを置いて、aikoを聴くことから引退する

    aikoを聴きすぎると人はどうなるのか? - 真顔日記
    fujitaweekend
    fujitaweekend 2018/01/08
    影響でaiko聞くようになってから出会った、外食中に隣のテーブルのカップルだと思っていた高校生男女がaiko的状況だったときは震えたよ、だんだんaiko脳が出来上がってきてる
  • 居候生活の終わり - 真顔日記

    半年ほど前に一人暮らしをはじめた。長く続いた居候生活が終わった。現在、アパートの一室で生活している。もっとも、あいかわらず場所は京都だ。前の家もそれほど遠くない。区だけが変わった。 転がりこんだ当初、私は同居人に「二ヶ月くらいいる」と宣言していた。しかし、なんだかんだで、七年半いた。「上田は算数ができないのか」と同居人はあきれていた。たしかに、二ヶ月と七年半はぜんぜんちがう。「二ヶ月くらい」という言葉にふくまれる曖昧さを、どれだけ好意的に取っても、七年半という数字は出てこないだろう。小学校で九九を学び、中高と数学を学び、大学の工学部まで出ておいて、二ヶ月と七年半のちがいも分からない大人になる。これが人生のふかしぎなのか。 引越しがきっかけというわけでもないが、しばらく文章を発表できていなかった。 そのためなのか、このあいだ、グーグルに「上田啓太」と入れたら、「上田啓太 死んだ」とサジェスト

    居候生活の終わり - 真顔日記
    fujitaweekend
    fujitaweekend 2017/12/31
    それより今年はクリスマスにはいね先生の更新はあったのか今更気になりだしたわ
  • aikoの歌詞の怖さについて - 真顔日記

    aikoは常に「あたしとあなた」のことを歌う。そしてaikoを聴くとき、私は男でありながら「あたし」になっている。この話は何度か書いた。私のなかに住む背の低い女をaikoが引きずりだしてきたという話である。aiko音楽の前では、私は平気で性別を飛び越えて、「俺はaikoだ」と断言してしまえる。「俺とはaikoの別名だったのだ」と言ってしまえる。 それはまあ、いいだろう(社会的にはよくないが)。 さて、私は男として生きている。つまりaikoの曲を「あなた」の立場で聴くことも可能だということだ。しかし、「あなた」の立場でaikoの曲を聴くことは怖い。 怖さのひとつは、いわゆる「女の計算の怖さ」なんだが、これは今回の主題ではない。それでもいちおう具体例をあげておくと、 愛しい人よ くるくると表情を変えながら あたしの手のひらの上にいてね 『恋人同士』 あなたが悲しくなった時 見計らって逢いに行

    aikoの歌詞の怖さについて - 真顔日記
    fujitaweekend
    fujitaweekend 2017/03/05
    こんなに愛に執着した日記を書いてしまうのも、この瞬間aikoになっているといふことなのだろう(自分でも何を言っているのかわからない
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