いなかむら歯が痛い、と感じ始めたのは半年前のことだった。それからしばらくして顎が腫れた。 町の歯医者に行くと、親知らずが横向きに生えています。神経にさわる可能性もあるため、この病院では抜歯できません、大学病院へ紹介状を書きますと言われ、ビクビクしながら大きな病院へ。 そこで様々な検査を行いました。血を取ったり、CTスキャンをしたり。。手術へ向けて様々な検査を行い、恐怖は高まるばかり。医者は、手術にはリスクが有り、もしかしたらしびれが残る可能性があるだとか、同僚も、自分のときは麻酔中にゴリゴリと頭に響く音を聞きながら歯を砕き、抜けた歯が反対側の頬に飛んでいっただの、1週間は痛みで何も食べられなかった、だの、恐怖のボルテージは最高潮に。 何度かの通院後に告げられたのは、手術は予約の都合で4ヶ月後とのこと。この日から4ヶ月あまり、手術への恐怖から引っ込み思案になり、自分の言いたいことも言えなくなり、気もそ
