最低賃金が生活保護水準を下回る「逆転現象」が起きている地域が12都道府県あることがわかった。14日、2010年度の最低賃金の引き上げ額を議論する中央最低賃金審議会の小委員会で厚生労働省が報告した。これまでより2県増え、差も広がった。 最低賃金法は、生活保護との逆転を是正するよう義務づけている。これまで最低賃金と比べていたのは07年度の生活保護水準で、10都道府県で逆転現象が起きていた。今月まとまった08年度の生活保護水準のデータと比較すると、新たに秋田県と千葉県の最低賃金が生活保護水準を下回った。 最低賃金額と生活保護水準との差は、青森県を除いた全地域で3〜9円拡大。差が最も大きいのは神奈川県の47円差で、東京都40円差、北海道39円差などが次いだ。秋田県と千葉県はそれぞれ5円差だった。 同日の審議会では、中小企業(労働者30人未満)の約4千事業所に対する賃金改定状況の調査結果(6月