30年前の天安門事件、「流血の北京」克明に=抵抗市民に発砲-防衛駐在官メモ 2019年05月29日07時05分 北京の天安門広場で、デモ隊によって焼かれた中国人民解放軍の装甲車=1989年6月(AFP時事) 30年前の1989年6月4日に中国の北京で起こった天安門事件の際、日本大使館で情報収集を統括した防衛駐在官が詳細なメモを残していることが分かった。民主化を求める学生を応援し、人民解放軍に抵抗した「勇気ある市民」やその市民に一斉発砲する兵士、血まみれで倒れる女性の姿など「流血の北京」が克明に記されている。当時の防衛駐在官がどう情報を集め、事件をどう認識したかを示す貴重な記録だ。 悲劇から30年、天安門事件とは=抹消図る中国共産党-ニュースQ&A ◇銃向ける「党中央」に失望 この防衛駐在官は笠原直樹氏(69)。89年5月25日に着任したが、既に北京市内には戒厳令が敷かれ、天安門広場での学生