相当の理由がなければ難民申請3回目以降の人を申請中でも強制送還できるようにする改正入管難民法が10日、全面施行される。 在留資格がない外国人の収容や送還のルールの大幅な見直しになるが、当事者からは「帰国すれば命の保証はない」との声が上がり、強制送還への懸念は根強い。 「命を守らない法律だ」。ミャンマーから逃れてきたイスラム系少数民族ロヒンギャのミョーチョーチョーさん(38)は改正法を強く批判する。高校生の時にミャンマーの軍事政権に問題意識を持ち、民主化運動に参加。運動は「命懸け」だったといい、政権との対立により家族にも危害が及ぶようになったという。 2006年に来日後、3回行った難民申請はいずれも却下された。「A4の紙1枚で決められた」。決定を不服として出入国在留管理庁の関係機関に対し、難民と認めるよう審査請求をしているが先行きは不透明だ。 「強制送還され帰国したら命の保証がない。どうすれ