ビリーは内心の焦りを押さえて、メイジ狩りを続けた。アーチャーを含まない組み合わせでレベル上げを狙った。 2日めの昼になって、ようやくレベル10まで上げることができた。ゴブリンメイジと同格になったはずだった。これでこの階層ではもはやレベルアップは望めなくなった。少なくともフロアボスに挑むまでは。 矢のストックもほとんど底をついた。 仕方がないので、時間のロスにおびえながらもビリーは第2層にわざわざ戻り(・・・・・・・・・・)、アーチャーを乱獲してドロップ品で矢を補充した。 その苦しみの中、新たなスキルがビリーの体を震わせた。 弓術「曲射」。 軌道を曲げて矢を飛ばす技であった。 ビリーはこれを使ってメイジの死角から矢を飛ばし、相手を倒す戦術を取った。これでようやく第3層で互角以上の戦いができるようになった。 「よし。まだ矢のストックは十分じゃないが、時間が足りない。ボス部屋を探してアタックの条