2008年に日本統計学会75周年記念出版として刊行されました国友直人・山本拓監修『21世紀の統計科学』(全3巻)の増補版を, 日本統計学会のホームページを通じて提供することとなりました.本書の増補版の オンライン公開が統計科学の今後の発展に資することを期待しております. 第I巻 社会・経済の統計科学 (国友直人・山本拓編) 第II巻 自然・生物・健康の統計科学 (小西貞則・国友直人編) 第III巻 数理・計算の統計科学 (北川源四郎・竹村彰通編)
科学において統計がいかに正しく使われていないかを説明した本 Statistics Done Wrong: The Woefully Complete Guide について紹介する。 科学の世界の「ダメな統計学」 現代の科学は、統計と切っても切り離せない関係にある。多くの場合、科学者は、仮説を立てた上で、実験や調査でデータを集め、そのデータに対して統計処理を行うことで、自分の仮説が妥当かどうかを判断していく。統計がなくては自分の仮説が妥当かどうかを判断できない。判断できなければ、科学者は自分の主張を一切述べられなくなってしまう。つまり、統計を使わなければ、科学者は仕事にならないのである。統計は科学者にとって重要なのだ。 統計が重要なのだから、科学者は統計についてしっかりとした知識を持っていると思う人も少なくないだろう。また、ほとんどの科学者が正確に統計処理を行っていると思う人も少なくないだろ
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