今回の寄稿は「辞書コレクター」の稲川智樹さんにお願いしました。校閲者なのですが「辞書マニアだから校閲者をやっている」と言ってのけ、校閲記者からすれば「なぬ?」という感じなのですが、とにかく国語辞典への思い入れが強いのです。そんな稲川さんが出版の校閲者としての思いを語ります。本と新聞の違いはあれど、校閲の「同志」の存在にうれしく思いました。
今回の寄稿は「辞書コレクター」の稲川智樹さんにお願いしました。校閲者なのですが「辞書マニアだから校閲者をやっている」と言ってのけ、校閲記者からすれば「なぬ?」という感じなのですが、とにかく国語辞典への思い入れが強いのです。そんな稲川さんが出版の校閲者としての思いを語ります。本と新聞の違いはあれど、校閲の「同志」の存在にうれしく思いました。
と注記しています。 すっきり分けにくい場合も 動詞の下に付けて補助的に使えば漢字の意味が意識されないと考えられるわけですが、形だけでわかるとは限りません。 動詞の下に付いていても 「傘を学校に置いて来てしまった」「子供を家に置いて行く」 などは、「来る」「行く」にも意味があって漢字で書いてもよさそうです。 同じ「しれない」でも 「彼ならあんなことも言うかもしれない」 「あんなことを言う彼の気が知れない」 ――と、後者は漢字で書いてもよさそうです。 「意味が薄れた」かどうかは微妙で難しいものがあります。毎日新聞用語集は「言う」「いう」の書き分けをこのように例示しています。 「大家といえば親も同然」という例が挙がっていますが、「といえば」でも 「気にならないと言えばうそになるが……」 のように使う慣用句では、実際には言わないけれど「口に出して言ってしまうと」という感じなので「言」を使ってよさそ
今日も見ーつけた!と心の中でつぶやきながら赤字を入れます。よくお目にかかる「誤りやすい慣用語句」。ベタ記事にこそ潜んでいる、厄介ものではないでしょうか。 毎日新聞用語集でも示していますが、「けがを負う」は「傷を負う」か「けがをする」に正さなければなりません。しかし、そもそもどうして「けがを負う」ではいけないのか——。 おさらいすると、「けがをする」を「傷をする」とはできないように、「けが」と「傷」はイコールではありません。傷を負った結果が「けが」なので、「けがを負う」だと、結果が先にくるねじれた表現——という理屈からでした。確かに日本語には「湯をわかす」など結果が先にくる用法もあるにはあります。でも、慣用語句として「傷を負う」を示す辞書はあっても、「けがを負う」を挙げる辞書は見あたりません。「『傷を負う』が適切な慣用語句なので、そちらを使いましょう」というわけです。
「著者から後書きに名前を入れていいか聞かれることはありますが、誤植が後で見つかったらと思うと怖いですね」。引用部分を探す苦労、事実確認はどこまでするか…出版の分野で活躍する校正・校閲者の方々に聞きました。... 「これは会社の財産ですね。ぜひ公開してほしい」 「校閲者や司書は泣いて喜ぶと思いますよ」 毎日新聞の校閲センター内で共有しているインターネットサイトのリンク集のことです。私たちの仕事に合わせて作ってきたので一般にどこまで役に立つか分かりませんが、そのような声をいただいたため、どなたでもアクセスできる部分などを公開することにしました。 このリンク集の始まりは2009年ごろ。米国の雇用統計や消費者物価指数など、一から調べると手間がかかる経済関係の情報を早く調べるためでした。そこからスポーツなどデータが豊富に使われる記事などでもリンクがまとまってあれば便利だということで徐々に分野が広がり
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