「おい、メール読めなくなった。ちょっと直してくれよ」 「はい? ちょっと待ってください」 「早くしろよ。急ぎなんだからさ」 「ええと、メール受信すると……パスワードを訊かれますね。パスワードを入れてもらえますか?」 「パスワード? “1234”だよ。お前が入れろよ」 「あー、そういう簡単なパスワードはちょっと……後で変更してください」 「そんなことはいいから、さっさと直せよ」 「パスワードに“1234”と入力して、OK……あれ? これパスワードが違いますね」 「さっきからずっとそうなんだよ」 「いつもこの“1234”というパスワード入れてました?」 「知らん。メールを読むときにパスワードなんか入れたことねーぞ」 「じゃあ、“1234”というパスワードは何でしょうか?」 「ほら、パソコンを使うときに入れるやつだよ」 「ああ、Windowsのログオンパスワードですね。メール受信のパスワードはそ
アリの侵入、油の浸透、パラシュート降下の失敗。これらは何の罪もないデータ記憶装置が最近見舞われためずらしい災難の一部だ。データ復旧会社Kroll Ontrackは過去1年間に、上記の例以外にも、極めてめずらしいデータ復旧作業を手掛けてきた。 Kroll Ontrackが2007年に受けた携帯型デバイスの破損に関する依頼件数は過去最多だった。以下は、同社が2007年に依頼を受けたケースの中で、変わった方法でハードウェアを破損したケースのベスト10だ。 ある女性顧客が技術者らに、USBスティックを洗濯物といっしょに洗濯機に入れ、「すべてのデータを洗い流してしまった」と語った。 父親が赤ん坊の娘に食べ物を与えている時に、うっかり自分の一番上のポケットにUSBスティックが入っていることを忘れていた。父親が娘に食べさせようとして幼時椅子に身を乗り出した際、スティックが落ちてアップルピューレの器の中に
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