第16回俳句甲子園に出た高校生の、最近の作品を見たい!そんな思いから生まれた本企画。第1回は渋川女子高の楓さん、当部の池原、八重山商工高の壮さんの3人です。第16回俳句甲子園公式作品集を読む!(目次)へ〈人形師〉林楓/渋川女子3年鶏に与へらるべく水澄めりはじかれて銀河にひとり団体戦玄関にまた増えてゐる雪だるま冬の夜の死を具象化する人形師年の暮郵便受けをはみ出しぬ〈プレートテクトニクス〉池原早衣子/旭川東2年標本の棚の掃除や冴返る衛星の名を持つ友とみづまんぢゆう新涼や世界を白雲母に閉ぢぬ空高くアノマロカリスに会ふ土曜クリノメータ針の止まりて細雪〈十八歳のからだ〉下地壮/八重山商工3年秋水に触るる彼女の手のやうに背徳心残る十二月の右手メールでも電話でも笑む葡萄噛む零距離の吐息時雨が耳に入る恋人の十月十日を迎え冬