【ロンドン共同】新型コロナウイルスに感染して抗体ができても、免疫が急速に減退する可能性があることが、英大学インペリアル・カレッジ・ロンドンの大規模調査で明らかになった。抗体の効果を数カ月で失う恐れがあるという。英メディアが27日伝えた。 調査は英イングランド地方の36万人以上の成人が対象。6月下旬から7月上旬に全体の6%から抗体を検出したが、9月には4.4%だった。 デーリー・テレグラフ紙は、ワクチンが完成しても免疫が十分に持続せず、年に2度の接種が必要となる可能性があると説明した。
NHKは受信料の不払い対策として、受信契約を結んでいない世帯の居住者の氏名や、転居があった場合は転居先などの個人情報を、公的機関などに照会できるようにする制度改正も求めた。
神戸市内の精神科病院「神出(かんで)病院」で今年3月、看護師ら男6人(現在は全員退職)が患者に虐待をしていたとして、準強制わいせつや監禁などの容疑で兵庫県警に逮捕された。その後、神戸地裁で開かれた公判では常態化した患者虐待のおぞましい実態が次々と明らかになった。だが、浮かび上がった問題はそれだけではなかった。(共同通信=市川亨、山本紘平) ▽おとなしそうな青年が 6月23日、神戸地裁。法廷に現れた33歳の元看護師2人はどちらもおとなしそうな、どこにでもいる普通の青年だった。それに対し、検察側が明らかにした2人の行為は、外見からはとても想像ができない内容だった。 1人は2018年10月の早朝、他の元看護師ら2人と一緒に、60代の男性入院患者を病室でベッド上に押さえつけ、陰部にジャムを塗り、食べ物に執着の強い別の50代男性患者になめさせた。 もう1人は19年9月の夜、他の元看護師ら2人と共謀し
自民党の鈴木俊一総務会長は6日放送のBSテレ東番組で、来夏の東京五輪・パラリンピックを巡り、新型コロナウイルス感染拡大により一部の国が不参加となっても開催は可能との認識を示した。鈴木氏は前五輪相。 冷戦下の1980年モスクワでは西側諸国が、84年ロサンゼルスでは東側諸国がボイコットした前例があると指摘。「コロナで十数カ国が参加できなくても、数の上から言えば成立するのではないか」と述べた。 東京五輪開催に当たっては「コロナのワクチンや治療薬ができるかどうかが鍵だ」とも語った。
Published 2020/07/30 15:48 (JST) Updated 2020/08/13 11:18 (JST) 東京都医師会は30日の定例会見の中で、勢いを増しているコロナ禍に対する、今後の都医師会として考えを発表した。特に国に対し、感染抑止には休業要請に強制力を持たせることが必要として、「今すぐ国会を招集し特措法改正を」と訴えた。 「最後のチャンスだ、今は夏休みしている場合ではない」 この日の会見に臨んだ尾﨑会長は「今日は言いたいことを言わせてもらう」と覚悟を持った表情で、国や国会への要望をぶち上げた。まずさらなる感染拡大を防ぐために、今後都医師会として考えている施策の柱を説明した。 その中で会長が強調したのは「感染が蔓延しているいわゆる、エピセンターを徹底的に叩く」必要性。このためには、エピセンターに限定し、かつ14日程度の期限を区切って、法的強制力を持った補償を伴う休
Published 2020/07/09 17:00 (JST) Updated 2020/07/13 09:58 (JST) 昨年7月の参院選広島選挙区(改選2)を巡る公選法違反(買収など)の罪で、衆院議員の河井克行被告(57)=自民離党=と、妻で参院議員の河井案里被告(46)=同=が8日に起訴された事件は、東京地検特捜部などの捜査で、夫妻が案里被告への支持を固め、さらに自民党現職の地盤を切り崩すため、県議や広島県内の自治体首長や議員らに現金をばらまいた構図が明らかになった。また安倍晋三首相と党本部が強引に擁立した案里被告を、党県連は支援せず、夫妻は報酬を払って運動員を確保していたことも分かった。案里被告が当選すると、首相はその論功行賞のように、昨年9月の内閣改造で克行被告を基本法整備や法秩序の維持を任務とする法相に登用し、法相経験者の逮捕、起訴という前代未聞の事態を招いた。首相の責任は
新型コロナウイルスのニュースでたびたび目にする保健所。なんとなく大事なのは分かるけど、知っているようで知らない存在だ。大阪府での現場経験も豊富な関西大の高鳥毛敏雄教授(公衆衛生学)に話を聞くと、見えてきたのは結核との長い闘いの歴史だった。(共同通信=武田惇志) ―コロナ対策を支える保健所について教えて下さい。 日本の公衆衛生は、欧米とは異なる経緯でつくられた保健所と保健師に支えられています。その保健所が辛うじて生き残っていたことが幸いでした。保健所は、結核に苦しんだ長い歴史があったことでつくられたものです。2018年でも新規の結核患者は1万6789人、死亡者は2303人の状況です。日本のコロナ対策は、欧米では聞かないクラスター対策を行い流行拡大の阻止をしていますが、それは全国に保健所と保健師が残されていたからこそ成り立っています。そうでなければ欧米諸国と同じ展開となった可能性があります。
Published 2020/05/02 06:00 (JST) Updated 2020/05/14 17:17 (JST) 新型コロナウイルスへの対応をめぐり安倍政権が発令した緊急事態宣言は、当初の目標だった「5月6日解除」を断念せざるを得なくなった。1日の政府専門家会議では「全国で1カ月の延長が必要」との方針で意見が一致したと報じられている。最初に東京など7都府県に宣言を発令した際に安倍晋三首相が自ら掲げた「2週間後には感染者の増加をピークアウトさせ、減少に転じさせる」という目標を十分に達成できず、結果として宣言延長に追い込まれたのだ。 結果を出せなかった政権自身の責任を、彼らはどう考えているのだろうか。(ジャーナリスト=尾中香尚里) 安倍政権は、国民に対して一方的に義務を課し、痛みを与え、責任を果たすよう求めておきながら、自らが果たすべき責任を果たしたかについての評価が極めて甘い。
政府は、いったい何をしているのか。 こうした声が、憤りや不安を表現するものとして、日々発せられている。また同時に、このフレーズが文字通りの疑問として口にされることも少なくない。政府がいったい何をしているのか理解ができず、そのことに対する不満や困惑が広がっているのである。(上智大学教授=中野晃一) ▽だらだら感 7都府県を対象に緊急事態宣言が4月7日に発令されて1週間余りがたとうとしているが、こうした疑問と不安が払拭されていないどころか深まっている。「緊急事態」と言いながら、政府の対応があまりにスピード感を欠いていることから、肝心の緊急性がまったく感じられない。危機感を募らせた自治体が独自に宣言を発令する動きも相次ぎ、政府が対象地域を全国に拡大する方針を決めたのは16日になってからだった。 そもそも第1段階となった7日の緊急事態宣言では、発令に先だって臆測や前触れがだらだらと1週間以上も続い
政府は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を踏まえた東京五輪(7月24日開幕予定)の延期に関し、1年以内とする方向で調整に入った。政府関係者は24日、代表選考など選手への影響を考慮し、延期は1年以内が望ましいとの認識を示した。安倍晋三首相は24日夜、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と電話会談する。首相は、延期はやむを得ないとの意向を示した上で、延期に関する日本の立場を伝えるとみられる。 政府関係者は「2年延期だとトップ選手がかなり入れ替わり、選手への影響が大きい。1年延期であれば、現在の選手を代表として維持しやすい」と述べた。
2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は11日、理事を務める高橋治之氏が新型コロナウイルスの感染拡大による五輪延期の検討に言及したことについて「安全で安心な五輪を進めるのがわれわれの基本的スタンスだ。今、方向や計画を変えることは全く考えていない」と述べ、予定通りの開催を改めて強調した。高橋氏に注意を促し「ご迷惑を掛けた」と陳謝されたことも明らかにした。 森氏は東京都内で記者団に「(開催に向け)みんなが努力している。消極的、悲観的、二次的なことは今は一切考えないし、考えてはいけない時期だ」と説明した。
Published 2020/02/27 16:15 (JST) Updated 2020/02/27 16:39 (JST) 新型コロナウイルスの感染拡大をめぐって安倍政権への厳しい視線が日に日に強まる中、26日の衆院予算委員会集中審議で、立憲民主党の枝野幸男代表が質問に立った。東日本大震災(2011年)当時、官房長官として対応に追われた枝野氏。新型コロナウイルス問題の広がりを震災と重ねる声が出始めており、枝野氏の質疑は注目を集めた。(ジャーナリスト=尾中香尚里) ▽足りないのは政府全体の危機意識 「種類は違うが私も9年前、同様の事態に対応する経験をした。その経験も踏まえ、野党としても(政府に)協力する立場で、われわれのところに入る情報を共有し、政策提言してきた」。枝野氏は質問の冒頭をこう切り出した。政権側との対立をあおることは抑え目にしながら、前半はクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス
Published 2020/02/24 07:00 (JST) Updated 2020/03/01 05:41 (JST) 検察官について定めた検察庁法ではなく、国家公務員法の規定に基づき、定年の63歳となった後も、黒川弘務東京高検検事長の勤務を延長した1月31日の閣議決定。安倍晋三首相は2月13日の衆院本会議で、定年に関する国家公務員法の規定は検察官に「適用されない」としてきた従来の法解釈を変更したとの見解を表明した。法解釈変更による検察官初の勤務延長に問題はないのか。検察庁法と国家公務員法の制定、改正の経緯をたどり、憲法や人事院規則も手掛かりにしながら検証してみると、やはり無理筋と言わざるを得ないようだ。(共同通信編集委員=竹田昌弘) ■検察官、裁判官に準じた地位や保障 検察庁法は国家公務員法より先に、最後の帝国議会(第92回、1946年12月~47年3月)で成立した。戦前は裁判所
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